ウクライナ大統領だいとうりょう、ロシア系宗教団体けいしゅうきょうだんたいの活動禁かつどうきんじる法案ほうあんに署名しょめい

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは２４日にじゅうよっか、ロシア政権せいけんとつながりを持もつ宗教団体しゅうきょうだんたいの活動かつどうを禁止きんしする法案ほうあんに署名しょめいした。対象たいしょうの中心ちゅうしんは、ロシア正教会せいきょうかいと歴史的れきしてきな結むすびつきを持もつウクライナ正教会せいきょうかい（ＵＯＣ）だ。

ウクライナでは、この日ひが旧きゅうソビエトからの独立記念日どくりつきねんびに当あたる。ゼレンスキー氏しは毎晩定例まいばんていれいの演説えんぜつで「ウクライナ正教せいきょうはきょう、モスクワの悪魔あくまからの解放かいほうに向むけて一歩いっぽを踏ふみ出だす」と宣言せんげんした。

新法しんぽうは、ＵＯＣなどの宗教団体しゅうきょうだんたいが９カ月以内がついないにロシアとのつながりを絶たたなければ、裁判所さいばんしょが解散かいさんを命めいじると定さだめている。法案ほうあんは２０日はつかに議会ぎかいで採決さいけつにかけられ、賛成さんせい２６５、反対はんたい２９で可決かけつされていた。

法案ほうあんを提出ていしゅつした議員ぎいんは、ロシア正教会せいきょうかいを率ひきいるモスクワ総主教庁そうしゅきょうちょうがウクライナで活動かつどうすることを禁きんじるのが目的もくてきだと述のべ、「モスクワ総主教庁そうしゅきょうちょうは戦争せんそうの当事者とうじしゃだ」と非難ひなんした。

ＵＯＣは２０２２年ねんにロシア正教会せいきょうかいとの断絶だんぜつを発表はっぴょうしたが、関係かんけいは今いまも続つづいているとの指摘してきがある。

ウクライナ保安局ほあんきょく（ＳＢＵ）は、ＵＯＣが親しんロシアのプロパガンダを広ひろめていると主張しゅちょう。ロシアによるウクライナ侵攻しんこうが始はじまってからこれまでに、ＵＯＣの聖職者せいしょくしゃ１００人以上にんいじょうに対たいする刑事手続けいじてつづきを開始かいしした。５０人近にんちかくがすでに起訴きそされ、２６人にんが量刑りょうけいを言いい渡わたされている。

有罪ゆうざいとなった聖職者せいしょくしゃの１人ひとりは、説教せっきょうを通とおしてロシアによる侵攻しんこうやウクライナ領土りょうどの占領せんりょうを擁護ようごしたり、信者しんじゃにロシアや占領地せんりょうちへ出向でむくよう説得せっとくを試ここのみたりしていた。この人物じんぶつは禁錮きんこ５年ねんの刑けいを科かされた。

ＵＯＣの報道担当者ほうどうたんとうしゃはフェイスブック上じょうの声明せいめいで、新法しんぽうが「国民こくみんを分断ぶんだんしようとしている」と批判ひはんした。