中東・イエメンの沖合に浮かんでいるのは、マッコウクジラの死骸です。漁師たちが港に持ち帰り解体すると、出てきたのは真っ黒な物体。あわせて127キログラムが発見され、なんと、およそ1億6000万円の値が付きました。
実はこれ「龍涎香」と呼ばれる超高級な香料なのです。龍涎香はマッコウクジラの消化器内で生成された結石で、熟成すると甘い香りとなり、香水などの元になります。人工で作るのは難しく、またマッコウクジラの商業捕鯨が禁止されていることから高い希少価値を誇ります。
イエメンは最も貧しい国のひとつで、漁師たちは売上げ金の一部を地元の生活に困っている人のために使い、残りを分けあったということです。