つい最近まで、自分が作家になることを空想していた人はいても、実際に想像していた人はいなかった。しかし、人工知能プログラム「ChatGPT」が登場してからは、「作家になるチャンスが到来した」と断定することができる。
自称作家の多くは、ChatGPTのような技術を利用して絵本を作り、その絵にAI搭載アプリで作成したアートを添える。例えば、ニューヨーク州ロチェスターに住む販売員のシックラーは、簡単な指示からテキストブロックを生成できるAIプログラムを使って、30ページのイラスト入りの子供向け電子書籍を数時間で書き上げた。そして、1月にはAmazonの自費出版事業を通じて実際に販売をはじめたという。
ロイター通信によると、2月中旬現在、アマゾンのKindleストアには、ChatGPTを著者または共著者として記載した電子書籍が200冊以上ある。『ChatGPTを使ったコンテンツの書き方・作り方』、『The Power of Homework』 、詩集『Echoes of the Universe』なども含まれる。こうした書籍の数は日に日に増えている。
Amazonでは、ChatGPTが完全執筆した、ChatGPTの使い方に関する本という新しいサブジャンルまで登場している。しかし、ChatGPTの性質上、多くの著者がその利用を明らかにしないため、AIが執筆した可能性のある電子書籍の数を正確に集計することは現実的に困難だ。