そして「強い雨と風で、自宅のマンションでは、窓の隙間から噴水のように水が噴き出してきた。家の中は水浸しで、床には1センチから2センチほど水がたまっている」と話していました。
また「乾季にこれほどの台風は初めてだと思う」とした上で「シャッターを激しく揺らす音がして壊れたらどうしようかと恐怖を感じた。きのうの夜はまったく眠れなかった」と話していました。
台風が去ったあとも海は荒れることから、ダイビングスクールでは、観光客の予約をキャンセルせざるを得ず、中根さんは「新型コロナのあとにグアムを訪れる日本人観光客が少ないなか、それでも来てもらう人たちに心苦しい。経営にも響いてくる」と話していました。
島の中部にあるパクさんの自宅も浸水したため、水を家の外にくみ出す作業を8時間にわたって行ったということです。 また、強風で▼パクさんの自宅のフェンスや庭の木がなぎ倒されたほか、▼工事現場の木材が飛んできて、駐車場に止めてあった車の窓ガラスに突き刺さったということです。 パクさんは、「ただ雨が降るのではなく、浴びせるように降り注いだ。タオルや服を使って家に入ってきた水を休む間もなくくみ出した。これまで43年間グアムに住んでいるが、こんなにひどかったのは初めてだ」と話していました。パクさんが経営するツアー会社は現在、すべてのツアーをキャンセルし、観光客の多くはホテルで待機しているということです。
今のところ現地の警察や旅行会社などからは日本人の被害の情報は入っていないということです。
午後6時には日本のはるか南のマリアナ諸島を1時間に15キロの速さで西北西へ進んでいて、中心の気圧は910ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は55メートル、最大瞬間風速は80メートルで、中心から半径130キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。 この台風についてアメリカのJTWC=米軍合同台風警報センターの解析では、最大風速が60メートルを超え、「スーパー台風」だと発表しています。 気象庁の予想では、台風2号はこのあとフィリピンの東の海上を西へ進み、しだいに、やや北寄りに進路を変える見込みです。今月29日の月曜日ごろから沖縄地方に近づく可能性があり、沿岸は大しけとなるおそれがあります。 また、来週は前線が本州付近に停滞する見込みで、台風の進路によっては、湿った空気が流れ込んで雨などの影響が出るおそれもあります。 気象庁は、最新の情報に注意するよう呼びかけています。台風のメカニズムに詳しい名古屋大学の坪木和久教授は、今後の進路については予想に幅があるとしたうえで、「この時期としては極めて強い勢力なので沖縄地方は厳重な準備と対応が必要だ。来週には進路を変えて本州に接近する可能性もあり、仮に接近しない場合でも多量の水蒸気が持ち込まれるので、西日本などでも大雨に注意が必要だ」と話しています。
自宅浸水 水をくみ出す作業8時間
日本総領事館「いまのところ日本人の被害情報なし」
月曜日ごろから沖縄に接近か 最新情報に注意を