来日後は強豪の鳥取城北高校に入学し、その後、間垣部屋に入門しました。
平成23年5月の技量審査場所で若三勝のしこ名で初土俵を踏み、間垣部屋の閉鎖に伴って伊勢ヶ濱部屋に移籍したあと、しこ名を今の照ノ富士に改めました。
初土俵から25場所目での優勝は、年6場所制となった昭和33年以降、幕下付け出しの力士を除いて歴代3位のスピード記録で、場所後に大関に昇進し、横綱候補として期待されました。
大関経験者が幕下以下に陥落するのは、昭和以降では初めてのことでした。 その後はケガや病気の回復に伴って少しずつ稽古を再開して番付を上げ、前頭17枚目「幕尻」で幕内に復帰した3年前の7月場所には、およそ5年ぶりとなる2回目の優勝を果たして復活を強く印象づけました。
横綱昇進は稀勢の里以来4年半ぶりで、新横綱として臨んだ秋場所と続く九州場所で連続優勝を果たしました。 ただ、去年の秋場所でひざを痛めて途中休場すると、去年10月には両ひざの手術に踏み切りました。 手術後はひざへの負担を考え一時は体重を20キロ以上落として懸命なリハビリと地道な稽古を続け、今場所、4場所ぶりとなる土俵に上がりました。 そして今場所では前傾姿勢になって強く当たって組み合い、力強く前に出る相撲が続き9日目に明生に敗れはしたものの、そこからは崩れることなく、三役陣を立て続けに退け、13日目には2敗の大関経験者の朝乃山との一番で力強い小手投げで勝っていました。
また、対戦した関脇 霧馬山については、「本当に力がついたなという思いだ。ここ何場所かを見てもいい相撲を取り続けていたので、全力を出して取り切れてよかった」と話していました。
優勝を決めた取組については「勝因はまわしを取ったところだ。霧馬山は攻めきれなかった。まわしを取られても自分から勝負をしていかないと」と振り返りました。
そして、両ひざのけがなどから復帰した場所で優勝を果たした要因について、「初日の相撲が大きかったと思う。攻め込まれながらすくい投げで勝ち、動けるということがつかめたと思う。日に日にまだいけるという気持ちが出てきた」と分析していました。
▽王鵬に北青鵬は王鵬が「外掛け」。 ▽千代翔馬に竜電は千代翔馬が「寄り切り」で勝ち越しました。 ▽大翔鵬に阿武咲は阿武咲が「突き落とし」で勝ち越しです。 ▽平戸海に琴恵光は平戸海が「寄り切り」で勝ち越しました。 ▽碧山に佐田の海は佐田の海が「寄り切り」。 ▽隆の勝に一山本は隆の勝が「押し出し」。 ▽水戸龍に北勝富士は北勝富士が「押し出し」。 ▽玉鷲に妙義龍は妙義龍が「引き落とし」で勝ちました。 ▽琴勝峰に宝富士は27日から再出場の琴勝峰が「押し出し」。 ▽御嶽海に翔猿は翔猿が「寄り切り」。 ▽錦富士に※タカ安はタカ安が「突き出し」。 ▽錦木に阿炎は錦木が「押し倒し」で勝ち越しました。 ▽翠富士に金峰山は翠富士が「引き落とし」。 ▽宇良に琴ノ若は行司軍配差し違えで、琴ノ若が「押し出し」で勝ちました。 ▽朝乃山に正代は朝乃山が「寄り倒し」。正代は負け越しました。 ▽明生に大栄翔は大栄翔が「突き倒し」。 ▽豊昇龍に剣翔は豊昇龍が「すくい投げ」。 ▽大関・貴景勝に若元春は若元春が「押し倒し」。
照ノ富士「もう1回頑張ると思って臨んだ場所」
日本相撲協会 八角理事長「よく頑張った。やはり横綱だ」
審判長 藤島親方「相当集中していた。精神力が違う」
中入り後の勝敗