Japanese News: カンヌ映画祭役所広司さんが最優秀男優賞を受賞

カンヌ映画えいが祭さい役所やくしょ広司こうじさんが最優秀さいゆうしゅう男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょう

May 28, 2023 08:05

Furigana

世界せかい3大だい映画えいが祭さいの1つ、フランスのカンヌ映画えいが祭さいで、俳優はいゆうの役所やくしょ広司こうじさんがドイツのヴィム・ヴェンダース監督かんとくの作品さくひん「PERFECT DAYS」（原題げんだい）の演技えんぎで、最優秀さいゆうしゅう男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうしました。日本人にっぽんじんの俳優はいゆうが最優秀さいゆうしゅう男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうするのは19年ねんぶり2人にん目めです。

また、脚本きゃくほん家かの坂元さかもと裕二ゆうじさんが是枝これえだ裕和ひろかず監督かんとくの最新さいしん作さく「怪物かいぶつ」で脚本きゃくほん賞しょうを受賞じゅしょうしました。

ことしで76回かい目めとなるカンヌ映画えいが祭さいは最終さいしゅう日びの27日にち、最優秀さいゆうしゅう賞しょうのパルムドールを競きそうコンペティション部門ぶもんなど各かく賞しょうの発表はっぴょうが行おこなわれました。

このうち、俳優はいゆうの役所やくしょ広司こうじさんがドイツのヴィム・ヴェンダース監督かんとくの作品さくひん「PERFECT DAYS」（原題げんだい）の演技えんぎで、最優秀さいゆうしゅう男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうしました。

役所やくしょさんは名前なまえが読み上よみあげられると、大おおきく驚おどろいた表情ひょうじょうを見みせ、壇上だんじょうに上あがって「こんなに華々はなばなしいカンヌ映画えいが祭さいでスピーチするのはあまり好すきじゃない」と話はなし、会場かいじょうの笑わらいを誘さそっていました。

その上うえで「主人公しゅじんこうの平山ひらやまというとても魅力みりょく的てきな男おとこをかいて下くださってありがとうございました」と述のべ、ヴェンダース監督かんとくら関係かんけい者しゃに何なん度ども謝意しゃいを表あらわしていました。

この映画えいがは、東京とうきょう渋谷しぶやの公共こうきょうトイレを舞台ぶたいに撮影さつえいした作品さくひんで、トイレの清掃せいそう員いんとして働はたらく主人公しゅじんこうの男性だんせいを役所やくしょさんが演えんじています。

日本人にっぽんじんの俳優はいゆうが最優秀さいゆうしゅう男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうするのは2004年ねんに是枝これえだ裕和ひろかず監督かんとくの作品さくひん、「誰だれも知しらない」で主演しゅえんした俳優はいゆうの柳やなぎ楽らく優ゆう弥わたるさんが日本人にっぽんじんとして初はじめて受賞じゅしょうして以来いらい、19年ねんぶりです。

また、脚本きゃくほん家かの坂元さかもと裕二ゆうじさんが是枝これえだ監督かんとくの最新さいしん作さく「怪物かいぶつ」で脚本きゃくほん賞しょうを受賞じゅしょうしました。

日本にっぽんの作品さくひんで脚本きゃくほん賞しょうを受賞じゅしょうするのは、2021年ねんに「ドライブ・マイ・カー」で濱口はまぐち竜介りゅうすけ監督かんとくと大江おおえ崇たかし允まことさんが受賞じゅしょうして以来いらいです。

最優秀さいゆうしゅう賞しょうのパルムドールは、フランスのジュスティーヌ・トリエ監督かんとくのミステリー映画えいが、「アナトミー・オブ・ア・フォール」が受賞じゅしょうしました。

役所やくしょ広司こうじさんとは

役所やくしょ広司こうじさんは、長崎ながさき県けん出身しゅっしんの67歳さい。

俳優はいゆうの仲代なかだい達矢たつやさんが主宰しゅさいする「無名むめい塾じゅく」に所属しょぞくして俳優はいゆうとしての活動かつどうをはじめ、1983年ねんのNHKの大河ドラマたいがどらま「徳川とくがわ家康いえやす」の織田おだ信長のぶなが役やくで注目ちゅうもくを集あつめました。

1996年ねんには「Shall we ダンス？」など複数ふくすうの映画えいがで主演しゅえんを務つとめ、国内こくないの数々かずかずの映画えいが賞しょうで主演しゅえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうしました。

その翌年よくねんは「CURE」で東京とうきょう国際こくさい映画えいが祭さいの最優秀さいゆうしゅう男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうしたほか、主演しゅえんを務つとめた今村いまむら昌平しょうへい監督かんとくの「うなぎ」がカンヌ映画えいが祭さいの最優秀さいゆうしゅう賞しょうを受賞じゅしょうし、日本にっぽんを代表だいひょうする映画えいが俳優はいゆうとしての評価ひょうかを高たかめました。

その後そのごも国内外こくないがいの数々かずかずの作品さくひんに出演しゅつえんし多おおくの映画えいが祭さいで俳優はいゆう賞しょうを受賞じゅしょうしているほか、2009年ねんにはみずから主演しゅえんした映画えいが「ガマの油あぶら」で初はじめて監督かんとくを務つとめました。

こうした功績こうせきで、2012年ねんには紫綬しじゅ褒章ほうしょうを受章じゅしょうしています。

役所やくしょさん中継ちゅうけい出演しゅつえん「日本にっぽん映画えいがで一ひとつ一ひとつ大切たいせつに自分じぶんの仕事しごとを」

役所やくしょ広司こうじさんは授賞じゅしょう式しきのあとNHKの取材しゅざいに対にたいし、1997年ねんのカンヌ映画えいが祭さいで、みずからが主演しゅえんした映画えいが「うなぎ」が最高さいこう賞しょうのパルムドールを受賞じゅしょうしたときのことに触ふれ「映画えいが祭さいの熱気ねっきと熱狂ねっきょうを見みて映画えいがの力ちからを感かんじ頑張がんばっていこうと誓ちかったのがカンヌ映画えいが祭さいでした。それから時間じかんがたちましたが、はじめて最優秀さいゆうしゅう男優だんゆう賞しょうをもらったことは夢ゆめのようです」と喜よろこびを表あらわしていました。

また、自身じしんの演技えんぎのどのような点てんがヨーロッパの映画えいが界かいに受け入うけいれられたのかという質問しつもんに対にたいして「僕ぼくが演えんじた平山ひらやまという男おとこは過去かこ、地獄じごくを見みていて、お客おきゃくさんは平山ひらやまに対にたいし『新あたらしい人生じんせいを頑張がんばって』という気持きもちで見みてくれたのではないでしょうか」と述のべました。

そして、今後こんごの目標もくひょうについては「いままでどおり、日本にっぽん映画えいがで一ひとつ一ひとつ大切たいせつに自分じぶんの仕事しごとをしていきたい。是枝これえださんらアジアの監督かんとくが高たかい評価ひょうかを受うけていて、アジア人じんどうしで力ちからを合あわせればアジアの映画えいがが力強ちからづよくなっていくと思おもいます。そういうものに積極せっきょく的てきに参加さんかしたい」と意気込いきごみを語かたりました。