また、昇進しょうしんがかかっていた今こん場所ばしょについては「いつもよりちょっと緊張きんちょうした。負まけても勝かっても自分じぶんの相撲すもうを取とる、思い切おもいきり当あたっていくという気持きもちを持もって臨のぞんだ。1日にち一番いちばんだと思おもって15日間にちかん頑張がんばったのでそれがよかった」と振り返ふりかえりました。

その上うえで霧きり馬山まやまが4日にち目めの取組とりくみで取り直とりなおしも含ふくめて立ち合たちあいで変化へんかしたことについて触ふれ、「私わたしも気きになった。体からだが小ちいさいから仕方しかたがないという見方みかたもあるのかもしれないが、大関おおぜきに昇進しょうしんしたら真っ向まっこう勝負しょうぶでいってほしい」と話はなしていました。

理事りじ会かいの決定けっていをもって大関おおぜき昇進しょうしんが正式せいしきに決きまり、協会きょうかいが使者ししゃを派遣はけんし霧きり馬山まやまに大関おおぜき昇進しょうしんを伝達でんたつします。伝達でんたつ式しきでは、新しん大関おおぜきがどのような言葉ことばで使者ししゃにこたえるか、その口上こうじょうが注目ちゅうもくされます。

霧きり馬山まやまはことしの初はつ場所ばしょでは小結こむすびで11勝しょう、続つづく春場所はるばしょでは関脇せきわけで12勝しょうを挙あげて優勝ゆうしょうしました。大関おおぜき昇進しょうしんをかけた今こん場所ばしょは11勝しょう4敗はいの成績せいせきを残のこし、三さん役やくで臨のぞんだここ3場所ばしょの勝ち星かちぼしの合計ごうけいを大関おおぜき昇進しょうしんの目安めやすを上回うわまわる34としていました。大関おおぜき昇進しょうしんの判断はんだんは日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいの審判しんぱん部ぶに委ゆだねられていて、直近ちょっきんでは去年きょねん、大関おおぜきに昇進しょうしんした御嶽みたけ海うみが3場所ばしょで33勝しょうを挙あげていました。

一方いっぽうで、過去かこにはこの目安めやすを満みたさずに昇進しょうしんした例れいや、満みたしたのに昇進しょうしんしなかったケースもあります。3年ねん前まえの春場所はるばしょ後ごに大関おおぜきに昇進しょうしんした朝あさ乃山やまは目安めやすに1つ足たりない32勝しょうでしたが、新しん三さん役やくから3場所ばしょ続つづけてふた桁けた勝利しょうりを上あげたことや四つ相撲よつずもうの安定あんてい感かんを評価ひょうかされて昇進しょうしんを果はたしました。

同おなじ年としの秋場所あきばしょ後ごに昇進しょうしんした正代しょうだいも直近ちょっきん3場所ばしょは32勝しょうで、起点きてんとなった春場所はるばしょは8勝しょう止とまりでしたが、その前まえの初はつ場所ばしょで優勝ゆうしょう争あらそいに加くわわったほか、秋場所あきばしょでは初はつ優勝ゆうしょうも果はたし、安定あんていした勝ち星かちぼしと相撲すもう内容ないようが高たかく評価ひょうかされました。

平成へいせい23年ねんの九州きゅうしゅう場所ばしょ後ごに大関おおぜきに昇進しょうしんした稀まれ勢ぜいの里さとと平成へいせい26年ねんの名古屋なごや場所ばしょ後ごに昇進しょうしんした豪ごう栄さかえ道どうも3場所ばしょであわせて32勝しょうと目安めやすには白星しろぼしがひとつ足たりませんでしたがそれまでの安定あんていした成績せいせきが評価ひょうかされ昇進しょうしんとなりました。

一方いっぽう、雅まさ山やまは大関おおぜきから陥落かんらくしたあと、三さん役やくで迎むかえた平成へいせい18年ねんの名古屋なごや場所ばしょまでの3場所ばしょで、10勝しょう、14勝しょう、10勝しょうを挙あげてあわせて34勝しょうとしましたが、大関おおぜき復帰ふっきはなりませんでした。雅みやび山やまの昇進しょうしんを見送みおくった理由りゆうについて、当時とうじの審判しんぱん部ぶは「もう1勝しょうほしかった」と説明せつめいするなど昇進しょうしんの判断はんだんはそれぞれの事例じれいで異ことなっています。