さらに羽生はぶ善治よしはる九きゅう段だん（52）以来いらい史上しじょう2人にん目めの「七なな冠かん」達成たっせいとなり、その最年少さいねんしょう記録きろくも更新こうしんしました。

「名人めいじん戦せん」七なな番ばん勝負しょうぶは、挑戦ちょうせん者しゃの藤井ふじい六ろく冠かんが渡辺わたなべ名人めいじんを相手あいてにここまで3勝しょう1敗はいとし、タイトル獲得かくとくまであと1勝しょうとしていました。

第だい5局きょくは31日にち、長野ながの県けん高山たかやま村むらで始はじまり、2日にち目めの1日にちは後手ごての藤井ふじい六ろく冠かんが31日にちの対局たいきょく終了しゅうりょう時じに次つぎの1手てを書かいた「封じ手ふうじて」から再開さいかいしました。

攻せめの姿勢しせいを見みせる藤井ふじい六ろく冠かんに対にたいして渡辺わたなべ名人めいじんも攻せめ合あいに応おうじ、午後ごごにかけて互たがいに1時間じかんを超こえる長考ちょうこうを挟はさみながら攻防こうぼうが続つづきます。

藤井ふじい六ろく冠かんは2枚まいの「角かく」などを活用かつようして徐々じょじょに追い詰おいつめ、形勢けいせいを有利ゆうりにすると、渡辺わたなべ名人めいじんも粘ねばりを見みせますが、午後ごご6時じ53分ふん、94手てまでで投了とうりょうしました。

この結果けっか、藤井ふじい六ろく冠かんが4勝しょう1敗はいで「名人めいじん戦せん」を制せいして「20歳さい10か月かげつ」で「名人めいじん」を獲得かくとくし、谷川たにがわ浩司こうじ十じゅう七なな世せい名人めいじん（61）が持もつ「名人めいじん」獲得かくとくの最年少さいねんしょう記録きろく「21歳さい2か月かげつ」を40年ねんぶりに更新こうしんしました。

また、▼竜王りゅうおう、▼王位おうい、▼叡あきら王おう、▼棋王きおう、▼王将おうしょう、▼棋聖きせいに続つづく7つ目めのタイトル獲得かくとくとなり、1996年ねん、25歳さい4か月かげつで羽生はぶ善治よしはる九きゅう段だんが（52）当時とうじの七なな大だいタイトルをすべて獲得かくとくしたとき以来いらい、史上しじょう2人にん目めの「七なな冠かん」達成たっせいで、最年少さいねんしょう記録きろくも更新こうしんしました。

一方いっぽう、渡辺わたなべ名人めいじんは、「名人めいじん戦せん」4連覇れんぱはならず、19年ねん前まえに「竜王りゅうおう」を獲得かくとくして以降いこう、タイトルを保持ほじし続つづけていましたが、これで無冠むかんとなりました。

藤井ふじい七なな冠かんは、6月つき5日にちにベトナムで開幕かいまくする「棋聖きせい戦せん」五ご番ばん勝負しょうぶで、今年度こんねんど2つ目めのタイトル防衛ぼうえいに臨のぞみます。