「1型がた糖尿とうにょう病びょう」は免疫めんえきの異常いじょうなどで発症はっしょうするとされる病気びょうきで、西田にしださんは幼少ようしょうの頃ころに発症はっしょうし、1日にちに数すう回かい、血糖けっとう値ちを下さげるインシュリンを投与とうよしていますが血糖けっとう値ちを安定あんていさせるのは難むずかしく日常にちじょう生活せいかつに支障ししょうがあると訴うったえていました。

26日にちの判決はんけつで東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょの岡田おかだ幸人ゆきと裁判さいばん長ちょうは「食事しょくじ、行動こうどう、仕事しごとなどに常つねに慎重しんちょうな配慮はいりょを要ようし、影響えいきょうは生活せいかつ全般ぜんぱんに及およんでいる。日常にちじょう生活せいかつに著いちじるしい制約せいやくを受うけていて、支給しきゅうを認みとめないのは違法いほうだ」と指摘してきして、国くにの決定けっていを取り消とりけし、障害しょうがい等級とうきゅう2級きゅうに相当そうとうする年金ねんきんを支給しきゅうするよう命めいじました。

一方いっぽう、「国くにの認定にんてい基準きじゅんは不ふ平等びょうどうで憲法けんぽう違反いはんだ」という主張しゅちょうについては、「憲法けんぽうに反はんする不合理ふごうりなものとはいえない」と退しりぞけました。

「1型がた糖尿とうにょう病びょう」をめぐっては、障害しょうがい基礎きそ年金ねんきんの支給しきゅうを途中とちゅうで打ち切うちきられた大阪おおさかや奈良ならなどの患者かんじゃが、同おなじような訴うったえを集団しゅうだんで起おこし、去年きょねんの大阪おおさか地方ちほう裁判所さいばんしょの判決はんけつではほとんどの原告げんこくの訴うったえが退しりぞけられています。

また、弁護べんご団だんの関せき哉直人ただびと弁護士べんごしは「体からだの症状しょうじょうに加くわえ、血糖けっとう値ちを安定あんていさせるために日常にちじょう生活せいかつでどのような努力どりょくをしていたかについても裁判所さいばんしょがしっかり考かんがえたうえで認みとめたことに大おおきな意義いぎがある。実質じっしつ的てきには、今いまの基準きじゅんに十分じゅうぶんな合理ごうり性せいがあるのか疑問ぎもんを投なげかける判決はんけつだと思おもう。国くににはしっかり受け止うけとめ控訴こうそしないよう希望きぼうしたい」と述のべました。