ロシアからの天然てんねんガスの供給きょうきゅうが止とまった場合ばあいに備そなえ、冬ふゆを乗り切のりきるために必要ひつようなガスを貯蔵ちょぞうすることが目的もくてきです。

これに先立さきだって今月こんげつ20日にち、EUの執行しっこう機関きかんにあたるヨーロッパ委員いいん会かいは加盟かめい国こくに対にたいし、各国かっこくが自主じしゅ的てきにガスの使用しよう量りょうを削減さくげんし、さらに深刻しんこくな不足ふそくが見込みこまれる場合ばあいはEUが強制きょうせい的てきに制限せいげんすることもありうるとする対策たいさくを提案ていあんしていました。

一部いちぶの国くにが強制きょうせい的てきな制限せいげんなどに反対はんたいする立場たちばを示しめしたことから、今回こんかいの合意ごういにあたっては、状況じょうきょうに応おうじて適用てきようを除外じょがいすることが盛り込もりこまれているということです。

ヌーランド次官じかんはオバマ政権せいけん下かでヨーロッパ・ユーラシア担当たんとうの国務こくむ次官補じかんほとして、2014年ねんにロシアによるクリミアの一方いっぽう的てきな併合へいごうへの対応たいおうにあたるなどウクライナをめぐる外交がいこう政策せいさくに長ながく携たずさわってきた人物じんぶつです。

インタビューでヌーランド次官じかんは軍事ぐんじ侵攻しんこうを続つづけるロシアについて「制裁せいさいの効果こうかは必かならずしも、すぐには表あらわれないものだが、ロシアは徹底的てっていてきな経済けいざい圧力あつりょくを受うけていると確信かくしんしている」と述のべたうえで、今回こんかいの来日らいにちでロシアへの制裁せいさいやウクライナへの人道じんどう支援しえんなどについて日本にっぽん政府せいふと協議きょうぎしたことを明あきらかにしました。

そして「最もっとも重要じゅうようなことは、この圧力あつりょくを維持いじし緩ゆるめないことだ」と指摘してきし、ロシアへの制裁せいさいやウクライナへの支援しえんなどで日本にっぽんをはじめとしたG7＝主要しゅよう7か国かこくが引き続ひきつづき一致いっちした対応たいおうを取とることが重要じゅうようだと強調きょうちょうしました。

さらにヌーランド次官じかんは「中国ちゅうごくも、ウクライナの戦争せんそうに対にたいする民主みんしゅ主義しゅぎ国こくの結束けっそくした対応たいおうを注視ちゅうししている。中国ちゅうごくに正ただしいメッセージを送おくらなければならない」と述のべ、ロシアへの制裁せいさいに反対はんたいする立場たちばを示しめしている中国ちゅうごくに警戒けいかい感かんを示しめしました。

さらにプーチン大統領だいとうりょうが事業じぎょう主体しゅたいをロシア企業きぎょうに変更へんこうするよう命めいじた日本にっぽんの大手おおて商社しょうしゃも出資しゅっしする天然てんねんガスの開発かいはつプロジェクト、「サハリン2」をめぐり「エネルギーをプーチンが日本にっぽんに対抗たいこうする武器ぶきにさせてはならない。時間じかんをかけて依存いぞんを終おわらせるため日本にっぽんとエネルギー需要じゅようについて協議きょうぎしている」と述のべ、ロシアからの輸入ゆにゅうを減へらすため日本にっぽんと連携れんけいしていくと強調きょうちょうしました。

会見かいけんでウクライナのコルスンスキー駐ちゅう日び大使たいしは、これまでの攻撃こうげきで犠牲ぎせいになった市民しみんの顔かおや破壊はかいされた現場げんばの写真しゃしんをスクリーンに映うつしながらロシア軍ぐんによる攻撃こうげきの状況じょうきょうをひとつひとつ説明せつめいしました。

このうち今月こんげつ14日にち、西部せいぶビンニツァ州しゅうで市街しがい地ちがミサイルで攻撃こうげきされたことについて大使たいしは「ロシア軍ぐんはウクライナ軍ぐんが会議かいぎを開ひらいていた場所ばしょを標的ひょうてきにしたと説明せつめいしているが、軍人ぐんじんは1人にんも死亡しぼうしていない。亡なくなったこの9人にんは町まちを歩あるいていただけだった」と強調きょうちょうしました。

また今月こんげつ、東部とうぶハルキウで攻撃こうげきに巻き込まきこまれて亡なくなった13歳さいの男の子おとこのこの横よこで父親ちちおやが手てを握にぎりながらぼう然ぼうぜんとしている様子ようすを写うつした写真しゃしんなども紹介しょうかいし「ロシアによる戦争せんそう犯罪はんざいや人道じんどうに対にたいする罪つみに関心かんしんを寄よせてほしい」と訴うったえました。

またコルスンスキー大使たいしは、ロシアが核兵器かくへいきを使用しようするおそれは今後こんごも排除はいじょできないと強つよい懸念けねんを示しめしたうえで「核兵器かくへいきは禁止きんしされるべきだ」と述のべ、来月らいげつ1日にちからニューヨークで開ひらかれるNPT＝核かく拡散かくさん防止ぼうし条約じょうやくの再さい検討けんとう会議かいぎで核兵器かくへいきの廃絶はいぜつを訴うったえていくと強調きょうちょうしました。

内訳うちわけはことし4月つきに政府せいふ専用せんよう機きで避難ひなんしてきた人ひとが20人にん、政府せいふが座席ざせきを借り上かりあげた民間みんかんの航空こうくう機きで避難ひなんしてきた人ひとが合あわせて157人にん、そのほかの手段しゅだんで避難ひなんしてきた人ひとが1437です。

性別せいべつは男性だんせいが405人にん、女性じょせいが1209人にんとなっています。

年代ねんだい別べつでは18歳さい未満みまんが361人にん、18歳さい以上いじょう～60歳さい以下いかが1038人にん、61歳さい以上いじょうが215人にんです。

入国にゅうこく日びを月別つきべつにみると3月つきが351人にん、4月つきが471人にん、5月つきが332人にん、6月つきは282人にん、7月つきは24日にちまでに178人にんです。

入国にゅうこくした人ひとのうち、少すくなくとも47人にんは、すでに日本にっぽんから出国しゅっこくしているということです。

政府せいふは避難ひなんしてきた人ひとたちに90日間にちかんの短期たんき滞在たいざいを認みとめる在留ざいりゅう資格しかくを付与ふよし、本人ほんにんが希望きぼうすれば、就労しゅうろうが可能かのうで1年間ねんかん滞在たいざいできる「特定とくてい活動かつどう」の在留ざいりゅう資格しかくに変更へんこうすることができます。

この在留ざいりゅう資格しかくに変更へんこうすると、住民じゅうみん登録とうろくをして国民こくみん健康けんこう保険ほけんに加入かにゅうしたり、銀行ぎんこう口座こうざを開設かいせつしたりすることができ、24日にちまでに1294人にんが「特定とくてい活動かつどう」に資格しかくを変更へんこうしたということです。

政府せいふは、ウクライナから避難ひなんした人ひとたちのうち、日本にっぽんに親族しんぞくなどの受け入うけいれ先さきがない人ひとについては、一時いちじ的てきな滞在たいざい先さきとしてホテルを確保かくほし、受け入うけいれ先さきとなる自治体じちたいや企業きぎょうなどを探さがしていて、今月こんげつ22日にちまでに45世帯せたい80人にんの受け入うけいれ先さきが決きまっています。

ロシアがウクライナに軍事ぐんじ侵攻しんこうを始はじめて5か月かげつがたち、日本にっぽんでの避難ひなん生活せいかつが長期ちょうき化かする中なか、言葉ことばや就労しゅうろう、教育きょういくなどについてニーズに応おうじた支援しえんが求もとめられています。

会合かいごうに出席しゅっせきする萩生田はぎうだ経済けいざい産業さんぎょう大臣だいじんは、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうや中国ちゅうごくが覇権はけん主義しゅぎ的てきな動うごきを強つよめていることを踏ふまえ、経済けいざい分野ぶんやで日にち米べい間かんの連携れんけい強化きょうかにつなげる考かんがえを示しめしました。

日にち米べい両りょう政府せいふによる経済けいざい版ばんの「2プラス2」の初はつ会合かいごうは、今月こんげつ29日にちにワシントンで開ひらかれ、日本にっぽんからは林はやし外務がいむ大臣だいじんと萩生田はぎうだ経済けいざい産業さんぎょう大臣だいじんが、アメリカからはブリンケン国務こくむ長官ちょうかんとレモンド商務しょうむ長官ちょうかんが出席しゅっせきする予定よていです。

萩生田はぎうだ大臣だいじんは26日にちの閣議かくぎのあとの会見かいけんで「サプライチェーンや重要じゅうような新興しんこう技術ぎじゅつなど経済けいざい安全あんぜん保障ほしょうをめぐる課題かだいについて、率直そっちょくな意見いけん交換こうかんを行おこない、次つぎのアクションにつなげていきたい」と述のべ、経済けいざい分野ぶんやで日にち米べい間かんの連携れんけい強化きょうかにつなげる考かんがえを示しめしました。

会合かいごうでは、ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうや中国ちゅうごくが覇権はけん主義しゅぎ的てきな動うごきを強つよめていることを踏ふまえ、世界せかい的てきに不足ふそくしている半導体はんどうたいの供給きょうきゅう網もうの強化きょうかや、先端せんたん技術ぎじゅつの流出りゅうしゅつや悪用あくようを防ふせぐための輸出ゆしゅつ管理かんりの強化きょうか、さらに企業きぎょう活動かつどうから強制きょうせい労働ろうどうなど人権じんけん上じょうの問題もんだいを排除はいじょするための枠組わくぐみづくりなどについて、議論ぎろんする見通みとおしです。

日にち米べい両りょう政府せいふは、会合かいごうのあと共同きょうどう声明せいめいを発表はっぴょうすることにしていて、経済けいざい安全あんぜん保障ほしょうをめぐる課題かだいに一致いっちしたメッセージを打ち出うちだせるかが注目ちゅうもくされます。

そのうえで、「ロシア軍ぐんの物流ぶつりゅう網もうを破壊はかいし、彼かれらの戦闘せんとう能力のうりょくを奪うばうものだ」として、ハイマースがロシア軍ぐんに対にたいする攻撃こうげきで大おおきな効果こうかを発揮はっきしていると強調きょうちょうしました。

これにより、天然てんねんガスの供給きょうきゅう量りょうは今月こんげつ27日にちから、本来ほんらいの供給きょうきゅう量りょうからおよそ80％減へることになります。

ドイツ側がわは、ロシアのプーチン大統領だいとうりょうが今月こんげつ20日にち、タービン1台だいを近ちかく修理しゅうりに出だす予定よていだと主張しゅちょうしたことから、ロシア側がわの出方でかたを警戒けいかいしていました。

ドイツでエネルギー政策せいさくを担当たんとうする経済けいざい・気候きこう保護ほご省しょうの報道ほうどう官かんは25日にち、声明せいめいで「この削減さくげんは技術ぎじゅつ的てきな理由りゆうによるものではない」として、ロシア側がわが政治せいじ的てきな意図いとに基もとづき供給きょうきゅう量りょうを減へらそうとしていると反発はんぱつしています。

ドイツ政府せいふは、ロシアからの天然てんねんガスの供給きょうきゅうの不安定ふあんていな状況じょうきょうが長期ちょうき化かすることを視野しやに、国民こくみんや企業きぎょうに節約せつやくへの協力きょうりょくを求もとめています。

ウクライナ当局とうきょくの説明せつめいによりますと、地下ちか室しつは以前いぜん、倉庫そうことして使つかわれていたということで、コンクリートの壁かべで仕切しきられていて、入り口いりくちに最もっとも近ちかい部屋へやで若わかい男性だんせい3人にんの遺体いたいが見みつかったということです。

OSCE＝ヨーロッパ安全あんぜん保障ほしょう協力きょうりょく機構きこうの報告ほうこく書しょでは、ブチャにあるキャンプ場じょうでロシア軍ぐんが水責みずぜめなどの拷問ごうもんを行おこない、全身ぜんしんにやけどや傷きずがある複数ふくすうの遺体いたいが見みつかったとしています。

この中なかで、ウクライナの港みなとからの小麦こむぎなどの輸出ゆしゅつは、早はやければ今週こんしゅう中ちゅうにも一部いちぶで始はじめ、今後こんご2週間しゅうかんで3つの港みなとすべてで再開さいかいできるよう準備じゅんびを進すすめていると明あきらかにしました。

クブラコフ・インフラ相しょうは、「ウクライナの救難きゅうなん船せんがすべての船ふねに同行どうこうする」と述のべ、安全あんぜん対策たいさくを講こうじるとしています。

また、ソルスキー農業のうぎょう政策せいさく・食料しょくりょう相しょうは、現在げんざいおよそ100億おくドル、日本にっぽん円えんでおよそ1兆ちょう3600億おく円えん相当そうとうの穀物こくもつを輸出ゆしゅつできる状況じょうきょうにあるのに加くわえ、ことし収穫しゅうかく予定よていの200億おくドル、およそ2兆ちょう7200億おく円えん相当そうとうの穀物こくもつを追加ついかで輸出ゆしゅつする必要ひつようがあると強調きょうちょうしました。