千葉大学病院などで
作る研究グループが、
新型コロナの
入院患者の
血液を
調べたところ、
特定の
たんぱく質の
濃度が
上昇し、
患者の
重症度と
入院日数に
相関関係が
あることが
分かりました。
研究グループは、
このたんぱく質の
濃度を
測定することで、
重症化を
予測できるとして、
新しい治療法の
開発などにつなげたいとしています。
これは、千葉大学病院と千葉大学大学院で作る研究グループが、1日記者会見で発表しました。
それによりますと新型コロナで死亡した患者の肺の血管にできた血栓を調べたところ、「Myl9(ミルナイン)」というたんぱく質が多く付着していることが分かったということです。
そして、新型コロナの入院患者の血液を調べたところ、このたんぱく質の濃度が通常よりも最大で40倍近く上昇していて、濃度と重症度、入院日数の間に相関関係があることが分かりました。
このため、研究グループは「Myl9」の濃度を測定することで、新型コロナの重症化を予測できるとして、今後血液中のこのたんぱく質を簡単に測定するキットの開発や、新しい治療法につなげたいとしています。
千葉大学病院の横手幸太郎院長は「今後のコロナ、あるいは次の新しい感染症の制圧につながる知見を得られたのではないかと思っている。今後も研究を積み重ねていきたい」と話しています。