電力大手4～6月決算 7社が最終赤字燃料費上昇を転嫁できず - Easy News

ウクライナ侵攻しんこうの影響えいきょうで燃料ねんりょう価格かかくが高こう止とまりする中なか、電力でんりょく大手おおて10社しゃのことし4月つきから6月つきまでの決算けっさんが出でそろい、火力かりょく発電はつでんに使つかわれる燃料ねんりょう費ひの上昇じょうしょう分ぶんを電気でんき料金りょうきんに転嫁てんかできなかったことなどから、10社しゃのうち7社しゃで最終さいしゅう赤字あかじとなりました。

電力でんりょく大手おおて10社しゃが2日にちまでに発表はっぴょうした、ことし4月つきから6月つきまでのグループ全体ぜんたいの決算けっさんは、最終さいしゅう的てきな赤字あかじが東京とうきょう電力でんりょくホールディングスで670億おく円えんに上のぼったのをはじめ、東北とうほく電力でんりょく、北陸電力ほくりくでんりょく、関西かんさい電力でんりょく、中国ちゅうごく電力でんりょく、九州きゅうしゅう電力でんりょく、沖縄おきなわ電力でんりょくの合あわせて7社しゃで最終さいしゅう赤字あかじとなりました。

また中部ちゅうぶ電力でんりょくは39％の大幅おおはばな減益げんえきでした。

ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうの影響えいきょうで、火力かりょく発電はつでんに使つかわれるLNGや石炭せきたんなどの調達ちょうたつコストが増加ぞうかしたことに加くわえて、契約けいやくによっては、こうした燃料ねんりょう費ひの上昇じょうしょう分ぶんを電気でんき料金りょうきんに十分じゅうぶんに転嫁てんかできず、各社かくしゃの収益しゅうえきを圧迫あっぱくしたことが主おもな要因よういんです。

国くにの認可にんかを受うけて各社かくしゃが設定せっていしている料金りょうきんプランでは、10社しゃのうち中部ちゅうぶ電力でんりょく以外いがいの9社しゃで、燃料ねんりょう費ひの上昇じょうしょう分ぶんが電力でんりょく料金りょうきんに転嫁てんかできる上限じょうげんに達たっする、異例いれいの事態じたいになっています。

一方いっぽうで、各社かくしゃが独自どくじに料金りょうきんを設定せっていできるプランでは、燃料ねんりょう費ひの上昇じょうしょう分ぶんを転嫁てんかできるよう見直みなおしを進すすめるところも出でていて、家計かけいへの負担ふたんも増ます中なか、各社かくしゃとも難むずかしい経営けいえい判断はんだんを迫せまられています。

東京とうきょう電力でんりょくHD副ふく社長しゃちょう節電せつでんプログラムに注力ちゅうりょくの考かんがえ

記者きしゃ会見かいけんで東京とうきょう電力でんりょくホールディングスの山口やまぐち裕之ひろゆき副ふく社長しゃちょうは「経営けいえい状況じょうきょうは大変たいへん厳きびしい。今後こんごも燃料ねんりょう価格かかくの高騰こうとうが続つづく場合ばあいはさらなる収支しゅうしの悪化あっかが予想よそうされ、大変たいへんな危機きき感かんを持もっている。このため顧客こきゃくの電気でんき料金りょうきんの抑制よくせいにもつながる節電せつでんへのサポートをさらに充実じゅうじつすべく検討けんとうを進すすめる」と述のべて、グループ会社かいしゃで実施じっししている節電せつでんプログラムに力ちからを入いれる考かんがえを示しめしました。

※この項目こうもくのタイトルで一時いちじ、「東京とうきょう電力でんりょくHD社長しゃちょう」としていましたが、正まさしくは「東京とうきょう電力でんりょくHD副ふく社長しゃちょう」でした。失礼しつれいしました。