各地で
新型コロナウイルスの
感染者が
相次ぐ
中、
1つの
場所で
集団感染し、
それぞれ移動した
先で
感染が
明らかになっていることもわかってきました。
大阪のライブハウスの
ケースは
8つの
都道府県に
及んでいます。
大阪では
先月、
都島区の「
大阪京橋ライブハウス」で
開かれた
コンサートをめぐって、
集団感染の
発生が
疑われています。
感染の確認は大阪、兵庫、京都、北海道、東京、高知、愛媛、熊本の8つの都道府県に広がり、客と関係者合わせて15人。30代から50代で、客の中には保育士もいました。
そしてこれら参加者の周辺では9人の感染が確認されています。
このうちコンサートの関係者で大阪府の40代の男性の周辺では、接触があった大阪府の50代の男性が感染。
また同じくコンサートの関係者で、大阪府に住む別の40代の男性は同居している40代の妻と未就学児の女の子の感染が確認されています。
さらに高知県ではライブに行った30代女性の同居する60代の母親と同僚の40代の女性。
さらに友人の30代女性と、友人の両親や親族の10歳未満の男の子も感染していました。
大阪ではこのほか北区にあるライブハウス「Soap opera classics-Umeda-」でも4人の感染が確認されています。
このうち30代の男性は「Arc」のコンサートにも来ていました。
またコンサートに来ていた50代の男性は妻も感染が確認されました。
専門家「人側の要因と環境の要因が相互作用し感染拡大か」
大阪のライブハウスで開かれたコンサートをめぐって、集団感染の発生が疑われていることについて、感染症対策に詳しい東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「感染しても自覚症状がなかったり、軽い症状だったりする人たちが気付かぬうちに感染の拡大に重要な役割を担い、密閉した空間で感染を広げてしまったのだろう。人側の要因と環境の要因が相互に作用して感染が拡大したと考えられる」と指摘しています。
そのうえで今は感染拡大を防止するうえで非常に重要な時期だとして、「他の地域でも軽症の感染者はすでにいると想定し、集団での感染が起こりうるものとして対策を取ってほしい。軽いかぜのような症状の人は人が多く集まるようなイベントに行くことは絶対に避け、イベントそのものの中止や延期も含めて改めて検討してほしい。開催する場合には十分な換気や消毒に加え、参加者の人数制限や実施の回数を減らすなど、感染のリスクを減らす対策を徹底して行ってほしい」と話しています。