フランスのメディアによりますと北部のアラスにある高校で13日、教師が卒業生の男に首のあたりを刃物で刺され死亡しました。別の教師と警備員も首などを刺され重傷です。
男は、警察に拘束されたということです。
メディアによりますと、男は20歳になるこの学校の卒業生で、ロシア出身のチェチェン系だということです。
メディアは、男は当時「神は偉大なり」を意味することばを叫んでいたとしています。
また、メディアによりますと、パリ東部の高校でも13日、校内に入ろうとした男が刃物を持っていたとして拘束されました。
事態を重く見たマクロン大統領は教師が殺害された北部の高校を訪れ記者団に対して「野蛮なテロが起きた」などと非難しました。
当局もテロの疑いで捜査を始めています。
ダルマナン内相「中東で起きていることと関連がある」
フランスのダルマナン内相は13日、フランスのテレビ番組に出演し、北部の高校で起きた事件について「残念なことに、中東で起きていることと、関連がある。事件を起こすよう卑劣な呼びかけがあったからだ」と述べ、詳しいことは明らかにしなかったもののイスラエルとハマスの軍事衝突を背景にしたものだという見方を示しました。
その上で、ハマスとイスラエルの大規模な衝突が始まった今月7日からこれまでに複数のテロを未然に防ぎ、合わせて12人を拘束したことを明らかにしました。
フランス政府は13日、テロの危険性が高まっているとして、フランス全土で警戒レベルを最高の水準に引き上げ、テロへの警戒を呼びかけています。