「ニューヨークの下水道にはワニがいる」という都市伝説にちなみ、マンホールのふたに乗った実物大のワニの彫像をニューヨーク市が披露した。
ユニオンスクエア・パートナーシップの発表によると、マンホールの上のワニを描いたブロンズ像は、スウェーデンのアーティスト、アレキサンデル・クリングスポール氏が制作を手がけた。マンハッタンのユニオンスクエアパークで2024年6月まで展示される。
10年以上マンハッタンに住んでいるというクリングスポール氏は、「自分が愛するこの街に敬意を払い、最も人気のある都市伝説を描いた」とコメント。「この作品は、私たちの世界の興味深い二つの側面、すなわち、私たちがかつての他の文明と同じように、神、神話、伝説を必要としているという側面と、動物を自然環境から人間の環境へと移すことで侵略的外来種をつくり出すという私たちの習慣を題材にしている」とした。
作品のタイトルは「N.Y.C レジェンド」。ニューヨーク市公園娯楽局とユニオンスクエア・パートナーシップの提携を通じて制作され、資金はスウェーデンのモルブリンクス・ギャラリーが提供した。
ワニの飼育はニューヨーク州と市の法律で禁止されている。野生のワニは温暖な気候を好み、米国では南東部に生息する。
ニューヨーク市の下水道にワニがいるといううわさは、少なくとも1930年代にさかのぼる。当時のニューヨーク・タイムズ紙は、ハーレム区の若者が下水道でワニを発見し、即座に殴り殺したと伝えている。