南北首脳会談を
受け、
安倍総理大臣は
韓国のムン・ジェイン(
文在寅)
大統領と
電話で
会談し、
北朝鮮のキム・ジョンウン(
金正恩)
朝鮮労働党委員長との
会談の
内容について
説明を
受けました。
この中で、ムン
大統領は、
安倍総理大臣の
要請を
受けて
拉致問題の
解決を
重視する
日本の
立場を
提起したことを
伝え、
両首脳は
早期解決に
向けて
連携して
いくことで
一致しました。
27日の
南北首脳会談を
受けて、
安倍総理大臣は、
アメリカの
トランプ大統領に
続いて
29日午前10時すぎから
およそ40分間、
韓国のムン・ジェイン
大統領と
電話で
会談しました。
この中で安倍総理大臣は、南北首脳会談のあとに発表された共同宣言について「非核化が盛り込まれたことを前向きな動きとして歓迎する。北朝鮮が具体的な行動をとることを強く期待する。日本も協力を惜しまない。引き続き日韓米で緊密に連携していきたい」と述べました。
これに対し、ムン大統領は「安倍総理大臣の支援のおかげもあって南北首脳会談を成功裏に開催することができた。また安倍総理大臣からの要請を踏まえ、キム委員長に対し拉致問題を提起した」と述べ、拉致問題の解決を重視する日本の立場を提起したことを明らかにし、これに関連するやり取りを説明しました。
これ受けて安倍総理大臣は謝意を示し、両首脳は拉致問題の早期解決に向けて連携していくことで一致しました。
また安倍総理大臣は、キム委員長が南北首脳会談で北朝鮮北部の核実験場を5月中に閉鎖する意向を示したことについて、前向きな動きとして歓迎する考えを示したうえで、すべての大量破壊兵器やあらゆる射程の弾道ミサイルの、完全で検証可能かつ不可逆的な方法による廃棄に向けて、北朝鮮が具体的な行動をとることを期待する考えを示しました。
そして両首脳は、北朝鮮から拉致・核・ミサイルの諸問題の解決に向けた具体的な行動を引き出すため、米朝首脳会談に向けて日韓米3か国で緊密に連携していく方針を確認しました。
さらに両首脳は、来月上旬、日本で開催される日中韓3か国の首脳会議に合わせて、日韓首脳会談を行うことで一致しました。
このあと安倍総理大臣は総理大臣官邸で、南北首脳会談に同席した韓国のソ・フン国家情報院長とおよそ1時間20分にわたり会談し、会談の詳細な内容について説明を受け、北朝鮮の非核化の実現に向けて緊密に連携していくことを確認しました。