南米・チリに
ある世界最大の
電波望遠鏡を
使って、
これまでで
最も遠いおよそ
133億光年かなたの
銀河の
観測に
成功したと、
大阪産業大学などの
グループが
発表しました。
宇宙誕生から
5億年というまもないころにできた
銀河と
見られ、
星の
成り立ちを
解明する
手がかりに
なると
注目を
集めています。
これは
大阪産業大学や
国立天文台などが
参加する
国際グループが、
17日発行のイギリスの
科学誌「ネイチャー」で
発表しました。
グループでは、南米・チリにある世界最大の電波望遠鏡、アルマ望遠鏡を使ってしし座の方角にある「MACS1149-JD1」と呼ばれる銀河から、酸素の存在を示す電波の観測に成功しました。
この電波を解析したところ、この銀河は正確な距離がわかっている銀河の中で最も遠い、地球からおよそ132億8000万光年の場所にあることがわかったということです。
宇宙の誕生は、およそ138億年前とされていますが、今回観測されたのは、およそ132億8000万年前にこの銀河を出発した電波で、誕生から5億年後の宇宙の姿を伝えているということです。
グループでは、当時すでに活発に星ができていたことが確認できたとしていて、代表を務める大阪産業大学の橋本拓也研究員は、「最初の星がどのように生まれたのかを解明する第一歩だ。今後誕生直後の宇宙の姿を調べる動きが加速すると期待している」と話しています。