死刑しけい執行しっこう 江川えがわ紹子こさん「事件じけんを分析ぶんせきする必要ひつようがある」

今後こんごの教団きょうだんの動うごきについては「報復ほうふくテロが起おきることを気きにしている人ひともいるが、教祖きょうそが指示しじしたわけでもないのにテロを起おこせば宗教しゅうきょう的てきな罪つみを背負せおってしまうことになる。さらに、再ふたたび事件じけんを起おこせば組織そしきが完全かんぜんに消滅しょうめつさせられることは分わかっているはずなので、組織そしき的てきにやるということは考かんがえにくい。ただ、跳ね上はねあがりみたいな人物じんぶつが絶対ぜったいに出でてこないとは限かぎらないので、当局とうきょくがしばらく監視かんしを強化きょうかする必要ひつようはあると思おもう」という見方みかたを示しめしました。

さらに「麻原あさはらのお墓はかが聖地せいち化かされたり、遺骨いこつが仏ふつ様さまの骨ほねのように少すこしずつ信者しんじゃに分け与わけあたえられ、資金しきん源げんになることも考かんがえられる。資金しきん力りょくを高たかめていく可能かのう性せいもあるので、しっかりと見みていく必要ひつようがある」と指摘してきしました。

そして、教団きょうだんの後継こうけい団体だんたいは資金しきん力りょくを高たかめている一方いっぽうで被害ひがい者しゃへの賠償ばいしょうを済すませていないとして、「賠償ばいしょうをきちんとやるように社会しゃかいが教団きょうだんに求もとめていくことは大事だいじだと思おもう」と述のべました。

最後さいごに江川えがわさんは一連いちれんの事件じけんの背景はいけいについて、「オウムが犯罪はんざい行為こういを活発かっぱつ化かさせていった時代じだいは、バブルが膨ふくらんでしぼんでいく過程かていと大体だいたい一致いっちする。日本にっぽん全国ぜんこくに札束さつたばが飛び交とびかって、価値かち観かんがおかしくなっていた時代じだいとも言いえる。本当ほんとうの幸しあわせとは何なにか、金きんではなく、もっと違ちがうものを探し求さがしもとめる人ひとたちが、たまたま麻原あさはらの本ほんを手てに取とり、のめり込のめりこんでしまうケースがかなりあった」と指摘してきしました。

そのうえで「多おおくの若者わかものが生いきがいや居場所いばしょを探さがす中なかでオウム真理教おうむしんりきょうに出会であってしまった。人間にんげん関係かんけいに悩なやみ、逃げ場にげばを探さがして行き着いきついてしまった人ひともいた。時代じだいを超こえて人ひとがカルトに引き寄ひきよせられる動機どうきは存在そんざいすると思おもう。オウム事件じけんは大おおきな区切くぎりを迎むかえるかもしれないが、過去かこに変へんな人ひとたちが起おこした変へんな事件じけんだということで終おわらせるのではなく、私わたしたちが巻き込まきこまれないようにするにはどうしたらいいのかしっかりと分析ぶんせきする必要ひつようがある」と話はなしました。