中１ちゅういち男女だんじょ殺害さつがい事件じけん 黙秘もくひの被告ひこく “自分じぶんが２に人にんを死しなせた”と説明せつめい

この事件じけんの裁判さいばん員いん裁判さいばんが来月らいげつ１いち日にちから始はじまりますが、被告ひこくはこれまでの取り調とりしらべに黙秘もくひを続つづけています。

山田やまだ被告ひこくはことし８月はちがつ以降いこう、ＮＨＫえぬえいちけいの取材しゅざいに応おうじ、大阪おおさか拘置こうち所しょでの７なな回かいにわたる面会めんかいや手紙てがみのやり取やりとりを通をつうじて現在げんざいの心境しんきょうや事件じけんについて初はじめて言及げんきゅうしました。

被告ひこくは「私わたしが事件じけんに関与かんよしたのは事実じじつです」と述のべ、記者きしゃが「２に人にんともあなたが死しなせたのか」と質問しつもんしたのに対にたいし、「はい。２に人にんです」と答こたえました。そのうえで２に人にんは結果けっか的てきに亡なくなったが、殺ころすつもりはなかったと主張しゅちょうしました。

一方いっぽうで、記者きしゃが詳くわしい経緯けいいを聞きくと、「あの日ひはいろいろな出来事できごとが起おきた」とだけ述のべて、説明せつめいを拒こばみました。

山田やまだ被告ひこくは弁護士べんごしの指示しじで黙秘もくひしていると説明せつめいし、世の中よのなかに黙秘もくひする権利けんりが理解りかいされず、ひきょうな人間にんげんだと思おもわれているのであれば、不ふ本意ほんいだという考かんがえも示しめしました。

法廷ほうていでは亡なくなった２に人にんや遺族いぞくに謝罪しゃざいしたいという気持きもちもあると話はなし、黙秘もくひするかどうかも含ふくめて裁判さいばんにどのように臨のぞむかは弁護士べんごしと相談そうだんすると説明せつめいしました。

事件じけんの経緯けいい

平成へいせい27年ねん８月はちがつ13日にち、大阪おおさか 高槻たかつき市しの運送うんそう会社かいしゃの駐車ちゅうしゃ場じょうで、寝屋川ねやがわ市しの中学ちゅうがく１いち年生ねんせい、平田ひらた奈津美なつみさん（当時とうじ13）が遺体いたいで見みつかりました。

平田ひらたさんは、胴体どうたいや腕うでなどに刃物はもので切きられたような傷きずが30か所かしょ以上いじょうあり、粘着ねんちゃくテープで顔かお全体ぜんたいを巻まかれ、手ても縛しばられていました。

さらに平田ひらたさんと一緒いっしょに行動こうどうしていた同級生どうきゅうせいの星野ほしの凌りょう斗とさん（当時とうじ12）の行方ゆくえがわからなくなっていることもわかりました。

平田ひらたさんが遺体いたいで見みつかった８はち日にち後ご、警察けいさつは、２に人にんが最後さいごに目撃もくげきされた場所ばしょの防犯ぼうはんカメラの映像えいぞうに映うつっていた不審ふしんな車くるまから山田やまだ浩二こうじ被告ひこく（48）を割り出わりだし、平田ひらたさんの遺体いたいを遺棄いきした疑うたがいで逮捕たいほ。山田やまだ被告ひこくが逮捕たいほ前まえに車くるまで立ち寄たちよった大阪おおさか 柏原かしわばら市しの竹林ちくりんで星野ほしのさんも遺体いたいとなって見みつかりました。

山田やまだ被告ひこくは逮捕たいほ直後ちょくご、警察けいさつの取り調とりしらべに対にたいし、「声こえをかけて車くるまに連れ込つれこんだのは私わたしで、同乗どうじょう者しゃが後部こうぶ座席ざせきで女の子おんなのこを殴なぐり、私わたしが知しらない間まに死しんでいた。同乗どうじょう者しゃの名前なまえは言いいたくない」などと供述きょうじゅつしました。しかし、その後そのごは黙秘もくひするようになり、事件じけんへの関与かんよがあったのかどうか口くちを閉とざしました。

これに対にたいし検察けんさつは、山田やまだ被告ひこくが単独たんどくで２に人にんを殺害さつがいしたとみて、殺人さつじんの罪つみで起訴きそしました。

来月らいげつ1日にちに初はつ公判こうはん

山田やまだ被告ひこくの裁判さいばん員いん裁判さいばんは来月らいげつ１いち日にちに初はつ公判こうはんが開ひらかれる予定よていで判決はんけつは12月つき19日にちに言い渡いいわたされる見通みとおしです。

警察けいさつや検察けんさつのこれまでの捜査そうさでは、犯人はんにんを特定とくていする直接的ちょくせつてきな証拠しょうこは得えられていません。事件じけんの経緯けいいはほとんど解明かいめいされておらず星野ほしのさんについては殺害さつがいの方法ほうほうもわかっていません。

このため裁判さいばんでは犯人はんにんが山田やまだ被告ひこくなのかどうかや、殺人さつじんの罪つみにあたるのかどうかなどが審理しんりされるものとみられます。

検察けんさつは遺体いたいに巻まかれていた粘着ねんちゃくテープが、事件じけん当日とうじつに山田やまだ被告ひこくが購入こうにゅうしたものと同おなじとみられることなどの状況じょうきょう証拠しょうこを積み重つみかさねて立証りっしょうしようとする方針ほうしんです。