気象庁によりますと、7日も西日本や東日本の広い範囲が太平洋高気圧に覆われ、各地で気温が上がっています。
静岡市では午後1時18分に最高気温が40度ちょうどに達し、気象庁が1940年に統計を取り始めてから最も高くなっています。
国内で40度以上を観測したのは、ことし初めてで、去年8月10日に石川県小松市で観測されて以来です。
このほか、午後2時までの最高気温は、
▽群馬県下仁田町で39.8度、
▽福島県浪江町と山梨県大月市、それに静岡県浜松市船明で38.8度、
▽兵庫県豊岡市で38.2度、
▽京都府舞鶴市で38.1度などと各地で危険な暑さとなっています。
湿度も高く、気象庁と環境省は、熱中症の危険性が極めて高まるとして、関東から沖縄にかけての26の都と県に「熱中症警戒アラート」を発表しています。
26の都と県は、伊豆・小笠原諸島を除いた東京都と、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、群馬県、静岡県、愛知県、三重県、福井県、兵庫県、奈良県、和歌山県、広島県、島根県、鳥取県、愛媛県、高知県、山口県、福岡県、大分県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、大東島地方を除く沖縄県です。
環境省のホームページなどで「暑さ指数」を確認し、31以上の地域では屋外や空調のない屋内での運動を見合わせるほか、不要不急の外出を避け、室内では我慢せずにエアコンを使用してください。
農作業などをしていた高齢者が熱中症とみられる症状で相次いで亡くなっています。
特にお年寄りや子どもは熱中症にかかりやすいため、家族など周りの人たちが注意を促すようにしてください。
静岡県内 熱中症疑い 35人が搬送
NHKが静岡県内の消防に取材したところ、7日午後3時半までに、熱中症の疑いで合わせて35人が搬送されたということです。
症状は、▽入院が必要な「中等症」が3人、▽「軽症」が32人で、いずれも命に別状はないということです。
また、半数近い16人が60歳以上だということです。
40度を観測した静岡市では、市内の高校の体育館でバスケットボールをしていた女子中学生3人と、別の小学校でミニバスケットボールをしていた男子小学生2人が搬送され、いずれも軽症だということです。
静岡 “やけどしそうな暑さ”
ことし国内で初めて40度を観測した静岡市の中心部では、暑さをしのぐ人の姿が多く見られました。
このうち、静岡市葵区では、タンクトップや半ズボン姿で歩く人たちが見られ、日傘をさしたり小型の扇風機やうちわを使ったりして暑さ対策をしながら歩いていました。
50代の女性は、「休日で外に出てみたら暑いなという感じがしました。これからお店に入って涼みたいと思います」と話していました。
また、小中学生の子供4人と親族の結婚式で近くに来たという30代と40代の女性2人は、「ほかの県の方がいつもは気温が高いので静岡で40度と聞いて驚きました。暑さ対策は日焼け止めと日傘くらいですが、やけどしそうな暑さに感じます。この後は、もう帰ります」と話していました。
同じ葵区にある水遊び場では、水着や短パン姿で元気に水浴びをする子どもの姿が見られました。
3歳と5歳の息子を遊ばせていた静岡市の30代の父親は「子供が水遊びをしたいというので来ましたが、40度にもなると暑いですね。アメをなめさせたり、できるだけ日陰で遊ばせたりしています。子どもは元気ですが、僕がバテそうです」と話していました。