中国軍機がアメリカ軍機に危険な行為を繰り返しているとするアメリカ側に対抗するねらいがあるとみられます。
中国国防省は、中国が領有権を主張している南シナ海にある西沙諸島、英語名パラセル諸島の海域でことし8月、中国軍の艦艇が訓練中に、アメリカ軍の艦艇から挑発行為を受けたとする映像を公開しました。
映像には、アメリカ海軍の駆逐艦が中国海軍の駆逐艦の前を横切る様子が写っていて、字幕でアメリカの駆逐艦が急な方向転換や加速を行い、最短で670メートルの距離まで接近したと説明しています。
その上で、こうした行為は国際的な規定や中国とアメリカとの合意に違反しているとしています。
中国国防省の呉謙報道官は26日の会見で、こうした映像はほかにも多くあるとした上で「アメリカはトラブルを起こすために中国の玄関口に来ている。中国は主権と海洋権益を断固として守るために必要なすべての措置をとる」と述べました。
アメリカは南シナ海や東シナ海上空で中国軍機によるアメリカ軍機への異常接近などの危険な行為が相次でいるとして映像を公開するなどしていて、中国には、アメリカ側の対応に対抗するねらいがあるとみられます。