中国で
開かれている
安全保障が
テーマの
国際会議で、
中国軍の
制服組トップが
演説し、
アメリカとの
対話の
再開に
前向きな
姿勢を
示す一方で、
台湾については「
誰が
中国から
分裂させようとしても、
中国軍は
決して容赦しない」とアメリカ
側を
強く
けん制しました。
29日から北京で開かれている、中国軍の関係団体が主催する国際会議には、ロシアのショイグ国防相やアメリカ国防総省の中国担当者など、90余りの国や国際機関の代表団が参加しています。
30日の開会式には、中国の李尚福前国防相が解任され、後任が不在の中、制服組トップで中国軍を統括する「中央軍事委員会」の張又侠副主席が出席しました。
この中で張副主席は「ロシアとの戦略的な協力を深めるとともに、アメリカとの軍事的な関係も発展させたい」と述べ、アメリカの国防当局との間で滞っている対話の再開に前向きな姿勢を示しました。
一方、台湾については「重大かつ敏感な問題で、故意に挑発してはならない。誰がいかなる形で台湾を中国から分裂させようとしても、中国軍は決して容赦しない」とアメリカ側を強くけん制しました。
米中両国は、このところ互いの戦闘機や艦艇などが南シナ海で接近するなど関係が悪化していて、今回の会議で双方が接触するのか注目されます。
会議にはロシアのショイグ国防相も
中国軍の関係団体が主催する今回の国際会議には、ロシアのショイグ国防相が出席しています。
30日の開会式では制服組トップの中国軍を統括する「中国軍事委員会」の張又侠副主席がショイグ国防相と並んで入場し、ともに最前列の中央の席に隣り合って座りました。
両国は今月18日に北京で行われた習近平国家主席とプーチン大統領の首脳会談で結束を確認していて、今回の会議でもロシア側を主賓として迎え、協力関係をアピールした形です。
一方で、開会式に続いて開かれた全体会議ではショイグ国防相の演説が始まると会場にいたウクライナの国防関係者が席を立ち、会場をあとにする場面もありました。