イスラエルやヨルダンを訪れ、民間人の被害を最小限に抑える方策や人道支援などについて協議することにしています。
アメリカのブリンケン国務長官は3日にイスラエルに到着し、政府要人らと会談したあと、ヨルダンを訪れることにしています。
出発前、ブリンケン長官は記者団に対し「イスラエルには自国を防衛し、このようなことが二度と起きないよう措置を講じる権利と義務がある。ただイスラエルがどのように行うかが重要だ」と述べ、民間人の被害を最小限に抑える方策について議論する考えを示しました。
イスラエル軍のガザ地区への攻撃で犠牲者が増え続け、国際社会から非難の声が上がる中、ブリンケン長官はイスラエルに対し国際人道法の順守を呼びかけるものとみられます。
また一連の会談では、燃料など必要な物資の搬入や民間人の退避、人質の解放などをめぐっても協議することにしていて、そのための「戦闘の一時的な停止」を求めることにしています。
ブリンケン長官は10月も中東を訪れていますが、ガザ地区での人道危機が一層深刻化する中、再び訪問することで働きかけを強めることにしています。
ホワイトハウス “一時的な停止”はそのつど 何度も求める考え
アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は2日、記者会見でアメリカがイスラエルに求めている「戦闘の一時的な停止」について、「イスラエルが自国を守るのを止めるものではない」としたうえで、「ガザ地区に支援を運び込み人質を含めた民間人を安全に退避させるため、必要なだけ求めていく」と述べて、限られた場所や時間で行う「一時的な停止」をそのつど、何度も求めていく考えを示しました。
また、イスラエルがガザ地区の難民キャンプに大規模な攻撃を行うなど、民間人に多くの犠牲者が出ていることについて「それぞれが悲劇であり、起きてはならないことだ」とする一方で「イスラエルは市民の犠牲をできるだけ減らすよう努めている」と述べ、イスラエルを擁護する姿勢を示しました。