ジョーンズ氏は、63歳。
2015年のワールドカップイングランド大会では日本代表のヘッドコーチとして南アフリカ戦でチームを歴史的な勝利に導きました。
今回のフランス大会はオーストラリア代表のヘッドコーチとして若手主体のチームで臨み、初めての1次リーグ敗退を喫して今月25日付けで辞めることが決まっています。
現在、日本を訪れているジョーンズ氏は、7日、横浜市内でNHKのインタビューに応じました。
この中でジョーンズ氏は日本代表の次期ヘッドコーチについて日本側からのオファーはないとした上で「この先オファーがあればもちろん興味がある。話し合いたいと思っている」と意欲を示しました。
そして「私はキャリアの終盤にさしかかっている。日本のラグビーに恩返しがしたい。日本代表のヘッドコーチでなければ、リーグワンのクラブを通じて日本のラグビーに恩返しをしたい」と日本への強い思いを口にしました。
また、日本代表の次期ヘッドコーチのあるべき姿についても語り「チームに新しい命を吹き込む必要がある。それが課せられた大きな仕事だ。大学に行ったり、リーグワンの試合を見たりして最高の人材を選ぶようにしなければならない」などと述べ、若手選手を発掘する重要性を訴えました。
関係者によりますと、ジョーンズ氏は、リーグワンのクボタスピアーズ船橋・東京ベイのフラン・ルディケヘッドコーチなどとともに日本代表の次期ヘッドコーチの候補として名前があがっています。
日本ラグビー協会の土田雅人会長は候補者との面接を経て選考を進め、年内にも決めたい考えを示しています。
ジョーンズ氏インタビュー 主なQ&A
Q.オーストラリア代表のヘッドコーチを辞任したあとは何をするつもりか?
A.いまは何も分からないが、この先およそ1か月でどのような機会があるかを見てみる。
オーストラリアを去るのは残念だが、それが正しい決断だと思った。
次に何が待ち受けているか楽しみにしている。
Q.日本代表のヘッドコーチをやりたい気持ちはあるか?
A.まず、日本側からのオファーはない。
オーストラリアのメディアで広く報道されていたが、私はオファーを受けていない。
この先、日本からヘッドコーチのオファーがあったら、もちろん興味がある。
そのことを話し合いたいと思っている。
Q.2015年に日本代表のヘッドコーチだったとき「最後は日本に恩返しをしたい」と言っていた。その気持ちに変わりはないか?
A.私はキャリアの終盤にさしかかっている。
やりたかったことのひとつとして、オーストラリア代表を再び強くするために、オーストラリアに戻った。
しかし残念ながら時間枠のなかで、それを成し遂げる事はできなかった。
日本は、いつも大切に感じていたもうひとつの国なので、日本のラグビーに恩返しがしたい。
日本代表のヘッドコーチでなければ、リーグワンのクラブを通じて日本のラグビーに恩返しをしたい。
Q.いまの日本代表に自分は必要な存在だと思うか?
A.日本代表をみると、2015年のワールドカップは良かった。
2019年のワールドカップはすばらしかった。
ただ、2019年のあとは少し停滞しているようだ。
チームには新しい命を吹き込む必要があり、それが課せられた大きな仕事だ。
日本ラグビー協会は、世界トップフォーになりたいと公言している。
つまり、今いる場所と、いるべき場所に大きなギャップがある。
彼らをそのレベルに引き上げるためには、特別なリーダーシップが必要だ。
大変興味深いプロジェクトだ。
Q.ヘッドコーチが交代するたびに、いつも空白期間があったり、何も起こらない期間があったりする。早く決まることを願うばかりだという声もある。
A.日本ラグビー協会がそうであるように、どのような組織であれ、適切なプロセスを踏まなければならない。
だから、ワールドカップの終わった今の段階では、時間的な要素はそれほど重要ではないだろう。
リーグワンが始まるまでには日本代表のヘッドコーチが決まって選手を評価できる状態が望ましいと思う。
Q.来年1月はどこにいるか?
A.現段階では全くわからないが、それがどこであろうと楽しみだ。