東京 台東区の
西浅草に
ある指定暴力団、
松葉会の
本部事務所がある
ビルについて
周辺住民や
観光客などの
危険があるとして、
地権者がビルの
撤去と
土地の
明け渡しを
求める訴えを
東京地方裁判所に
起こしました。
8日訴えを起こしたのは、東京 台東区西浅草にある指定暴力団、松葉会の本部事務所があるビルの地権者です。弁護団が会見を開き明らかにしました。
弁護団によりますと、地権者は25年以上前、土地を貸す契約を企業と交わし、その後ビルが建てられましたが、契約当時はその企業が暴力団関連だと知らず、暴力団排除の条項も定めていなかったということです。
このビルの前では3年前の1月、燃えている状態の火炎瓶が見つかる事件がありました。
弁護団は「本部事務所があるかぎり、周辺住民や観光客などの生命・身体への危険はなくならない」などとして、契約した企業などにビルの撤去と土地の明け渡しを求めています。
会見した弁護団の木村裕史弁護士は「これまで都内にある指定暴力団の本部事務所の明け渡しを求める裁判の例はなく、地権者にとっては勇気がいる決断だった。暴力団の弱体化や撲滅に向けて大きな意義がある」と話していました。
警察庁によりますと、松葉会は都内に本部事務所を置く4つの指定暴力団のうちの1つで、ことし7月現在の構成員はおよそ300人で、1都7県に勢力を持つとされています。