将棋しょうぎ「竜王りゅうおう戦せん」藤井ふじい聡さとし太たい七なな冠かん 佐々木ささき八はち段だんに勝かちタイトル防衛ぼうえい

「竜王りゅうおう戦せん」七なな番ばん勝負しょうぶではここまで藤井ふじい七なな冠かんが3勝しょう2敗はいとリードし、タイトル防衛ぼうえいまであと1勝しょうとしていました。

第だい6局きょくは鹿児島かごしま県けん指宿いぶすき市しの旅館りょかんで行おこなわれ、2日にち目めの12日にちは先手せんての佐々木ささき八はち段だんが11日にちの対局たいきょく終了しゅうりょう時じに次つぎの1手てを書かいた「封じ手ふうじて」から再開さいかいしました。

対局たいきょくは、飛車ひしゃの前まえの歩ふを進すすめて戦たたかう「相あい掛かかり」の戦法せんぽうで進すすみ、交換こうかんした大だい駒こまを相手あいて陣じんに打ち込うちこむなど、互たがいに長考ちょうこうを挟はさみながらの激はげしい攻せめ合あいとなります。

あとがない佐々木ささき八はち段だんは2枚まいの「角かく」を駆使くしするなど終始しゅうし攻せめ続つづけますが、守まもる藤井ふじい七なな冠かんを最後さいごまで崩くずせず、午後ごご3時じ21分ふん、106手てまでで投了とうりょう。

藤井ふじい七なな冠かんが4勝しょう2敗はいで制せいし、タイトルを防衛ぼうえいするとともに、「竜王りゅうおう戦せん」4連覇れんぱを決きめました。

一方いっぽう、佐々木ささき八はち段だんは、初はじめてのタイトル獲得かくとくを目指めざしましたが、なりませんでした。

藤井ふじい七なな冠かんの次つぎのタイトル戦せんは来年らいねん1月つき12日にちに開幕かいまくする「王将おうしょう戦せん」で、永瀬ながせ拓たく矢や九きゅう段だん（32）の挑戦ちょうせんを受うけます。

藤井ふじい七なな冠かん「結果けっかをなんとか残のこせてよかった」

藤井ふじい聡さとし太たい七なな冠かんは対局たいきょく後ご、「かなり攻め込せめこまれる展開てんかいになり少すこし苦くるしいような感かんじもしたがまずはしのいで攻せめが間に合まにあうような展開てんかいにできるかなと思おもっていた」と振り返ふりかえりました。

また、今回こんかいの「竜王りゅうおう戦せん」全体ぜんたいについては「後手ごて番ばんで苦戦くせんする将棋しょうぎが多おおく、佐々木ささき八はち段だんの工夫くふうへの対応たいおう力りょくを磨みがかなくてはいけないと思おもった。内容ないようとしては課題かだいが残のこるところもあったが、防衛ぼうえいという結果けっかをなんとか残のこせてよかった」と話はなしていました。

佐々木ささき八はち段だん「持ち時間もちじかんの使い方つかいかたが課題かだい」

一方いっぽう、敗やぶれた佐々木ささき勇いさむ気き八はち段だんは「封じ手ふうじての前まえ、うまい攻せめ筋すじが見みえず、単調たんちょうな攻せめになってしまった。昨夜さくや掘り下ほりさげて考かんがえたらよりいい手てが見みえてきて後悔こうかいがあったが、2日にち目めは藤井ふじい七なな冠かんにうまく指さされてしまった」と述のべました。

また、今回こんかいの竜王りゅうおう戦せんについては「いろいろな作戦さくせんに挑戦ちょうせんしようと6局きょくとも違ちがう戦型せんけいをぶつけた。ふだん、公式こうしき戦せんではあまり指ささない形かたちなので、研究けんきゅうや準備じゅんびは大変たいへんだったがその分ぶん、やりがいもあった。藤井ふじい七なな冠かんと2日にち制せいの対局たいきょくを戦たたかえて非常ひじょうに勉強べんきょうになったが、持ち時間もちじかんの使い方つかいかたが課題かだいだった」と振り返ふりかえりました。