ガザなど襲おそった４月がつの熱波ねっぱ、気候変動きこうへんどうとの関連かんれんを指摘してき　国際こくさいグループ

先月せんげつパレスチナ自治区じちくガザ地区ちくなど世界各地せかいかくちを襲おそった熱波ねっぱについて、各国かっこくの気候科学者きこうかがくしゃや研究機関けんきゅうきかんで構成こうせいする「世界気象分析せかいきしょうぶんせきグループ（ＷＷＡ）」は１４日じゅうよっか、気候変動きこうへんどうによって確率かくりつや強度きょうどが上あがったとする報告書ほうこくしょを出だした。

先月せんげつの世界せかいの平均気温へいきんきおんは、４月がつとしては観測史上最高かんそくしじょうさいこうを記録きろくした。ガザだけでなく、アジア大陸たいりくの広ひろい範囲はんいが猛暑もうしょに襲おそわれた。

ＷＷＡの報告書ほうこくしょは熱波ねっぱを西にしアジア、フィリピン、南みなみアジアから東南とうなんアジアの３地域ちいきに分わけている。

西にしアジアでは、特とくに先月せんげつの最高気温さいこうきおんが４０℃を超こえたパレスチナ自治区じちくとシリア、レバノン、イスラエル、ヨルダンに注目ちゅうもく。気候変動きこうへんどうの影響えいきょうにより、この地域ちいきが熱波ねっぱに襲おそわれる確率かくりつは産業革命前さんぎょうかくめいまえの５倍ばいにはね上あがり、気温きおんも１．７度上昇どじょうしょうしたとの見方みかたを示しめした。

ガザでは特とくに、十分じゅうぶんな水みずや医療いりょうが得えられない１７０万人まんにんの避難民ひなんみんに深刻しんこくな影響えいきょうが及およんだ。避難民ひなんみんの多おおくは屋根やねの代かわりにビニールシートを張はっただけの仮設かせつテントや避難所ひなんしょに密集みっしゅうしている。報告書ほうこくしょによると、猛暑もうしょが原因げんいんで子こども２人ふたりを含ふくむ３人にんが死亡しぼうした。

報告書ほうこくしょの執筆者しっぴつしゃの１人ひとりで英えいグランサム気候変動きこうへんどう・環境研究所かんきょうけんきゅうじょの上級講師じょうきゅうこうし、フリーデリケ・オットー氏しは声明せいめいで、「ガザからニューデリー、マニラまで、アジアでは４月がつの急激きゅうげきな気温上昇きおんじょうしょうに人ひとびと々が苦くるしみ、命いのちを落おとした」「熱波ねっぱはこれまでも起おきていたが、化石燃料かせきねんりょうからの排出はいしゅつガスで気温きおんがさらに押おし上あげられ、多おおくの死しを招まねいた」と述のべた。