WHO=
世界保健機関のテドロス
事務局長は、
世界で
感染が
広がる新型コロナウイルスについて、「
新型インフルエンザの10
倍致命的であり、
感染拡大防止の
措置の
解除はゆっくり
行われなければならない」と
述べ、
各国が
導入している
外出制限などの
措置の
解除は
慎重に
行う
必要が
あるという
考えを
示しました。
WHOのテドロス事務局長は13日、スイスのジュネーブの本部で定例の記者会見を行い、新型コロナウイルスについて、「感染が広がるスピードがとても速い一方で、速度が落ちるのはかなりゆっくりだ」と述べ、感染がピークに達したあと、同じ速さで感染者が減ることはないという見方を示しました。
そのうえで、「2009年の新型インフルエンザの10倍致命的であり、感染拡大防止の措置の解除はゆっくり行われなければならない」と述べ、各国が導入している外出制限などの措置を解除する場合は一度にすべて行うのではなく、ゆっくりと慎重に行う必要があるという考えを示しました。
WHOは、2009年の新型インフルエンザでは世界でおよそ1万8000人が死亡したとしていますが、新型コロナウイルスで死亡した人はこれまでにおよそ12万人にとどまっていて、テドロス事務局長は「10倍致命的」という根拠を明らかにしていません。
WHOは制限を解除する条件として、感染を抑え込めていることや、検査や隔離、治療、それに感染ルートの追跡ができていることなどを挙げています。
一方、アメリカのトランプ大統領が、WHOへの資金拠出を見直す考えを示していることについて、テドロス事務局長は「WHOにとって、アメリカは最大の拠出国だ。トランプ大統領は協力的で、今後も資金拠出を期待している」と述べるにとどめました。