ことしの「春はるの叙勲じょくん」 受章じゅしょう者しゃが発表はっぴょう あわせて4108人にん

ことしの「春はるの叙勲じょくん」を受章じゅしょうするのは、「桐きり花はな大だい綬章あきら」が1人にん、「旭日大綬章あさひだいじゅしょう」が8人にん、「瑞みず宝たから大だい綬章あきら」が3人にんです。

また、「旭日きょくじつ重光しげみつ章あきら」と「瑞みず宝たから重光しげみつ章あきら」があわせて51人にん、「旭日きょくじつ中ちゅう綬章あきら」と「瑞みず宝たから中ちゅう綬章あきら」があわせて373人にん、「旭日きょくじつ小しょう綬章あきら」と「瑞みず宝たから小しょう綬章あきら」があわせて881人にんなど、全体ぜんたいで4108人にんとなっています。

このうち、民間みんかんからの受章じゅしょう者しゃは1888人にんで全体ぜんたいの46％、女性じょせいの受章じゅしょう者しゃは435人にんで全体ぜんたいの10.6％となっています。

「桐きり花はな大だい綬章あきら」は、前まえの最高さいこう裁判所さいばんしょ長官ちょうかんの大谷おおや直人なおとさんが受章じゅしょうします。

「旭日大綬章あさひだいじゅしょう」は、

元もと富山とやま県知事けんちじの石井いしい隆一りゅういちさん、

元もと最高さいこう裁判所さいばんしょ判事はんじの菅野かんの博之ひろゆきさん、

元もとJR東日本ひがしにっぽん社長しゃちょうの清野きよの智さとしさん、

元もと三菱みつびし重じゅう工業こうぎょう社長しゃちょうの佃つくだ和夫かずおさん、

元もと衆議院しゅうぎいん議員ぎいんで財務ざいむ副ふく大臣だいじんなどを務つとめた富田とみた茂之しげゆきさん、

元もと衆議院しゅうぎいん議員ぎいんで官房かんぼう長官ちょうかんや文部もんぶ科学かがく大臣だいじんを務つとめた平野ひらの博文ひろぶみさん、

前まえの日本にっぽん商工しょうこう会議かいぎ所しょ会頭かいとうの三村みつむら明夫あきおさん、

元もと第一生命だいいちせいめい保険ほけん社長しゃちょうの森田もりた富治郎とみじろうさんの8人にんが受章じゅしょうします。

「瑞みず宝たから大だい綬章あきら」は、

元もと東北とうほく大学だいがく学長がくちょうの井上いのうえ明久あきひささん、

前まえの日銀にちぎん総裁そうさいの黒田くろだ東ひがし彦さん、

元もと検事けんじ総長そうちょうの西川にしかわ克行かつゆきさんの3人にんが受章じゅしょうします。

また「旭日きょくじつ中ちゅう綬章あきら」を小説しょうせつ家かの辻つじ原はら登のぼるさんらが、「旭日きょくじつ小しょう綬章あきら」を俳優はいゆうの加藤かとう健一けんいちさんらがそれぞれ受章じゅしょうします。

このほか、外国がいこく人じん叙勲じょくんではあわせて49の国くにと地域ちいきの101人にんが受章じゅしょうすることになりました。

叙勲じょくんの親授しんじゅ式しきや伝達でんたつ式しきなどは来月らいげつ9日にちから行おこなわれます。

JR東日本ひがしにっぽん 元もと社長しゃちょう 清野きよの智さとしさん

「旭日大綬章あさひだいじゅしょう」を受章じゅしょうするJR東日本ひがしにっぽんの元もと社長しゃちょうの清野きよの智さとしさんは、宮城みやぎ県けん出身しゅっしんの76歳さい。

1970年ねんに当時とうじの国鉄こくてつに入社にゅうしゃし、分割ぶんかつ民営みんえい化か後ごのJR東日本ひがしにっぽんで2006年ねんから社長しゃちょう、2012年ねんから会長かいちょうを務つとめ、合あわせて12年間ねんかんにわたり会社かいしゃを率ひきいました。

社長しゃちょう在任ざいにん中ちゅうの2011年ねんに発生はっせいした東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいでは、東北とうほく新幹線しんかんせんの復旧ふっきゅうに取り組とりくみ、地元じもとの自治体じちたいとも連携れんけいしておよそ1か月かげつ半はんで全線ぜんせんでの運転うんてん再開さいかいにこぎつけました。

また、会長かいちょう退任たいにん後ごは日本にっぽん政府せいふ観光かんこう局きょくの理事りじ長ちょうを務つとめ、みずから海外かいがいを積極せっきょく的てきに訪おとずれて営業えいぎょう活動かつどうを展開てんかいするなど、訪日ほうにち外国がいこく人じん観光かんこう客きゃくの誘致ゆうちに尽力じんりょくしました。

受章じゅしょうについて清野きよのさんは「大変たいへん光栄こうえいなことだと思おもっています。これまで私わたしを支ささえてくださったすべての方々かたがたに感謝かんしゃします。東北とうほく新幹線しんかんせんの全線ぜんせん運転うんてん再開さいかいの初日しょにち、最初さいしょの便びんに乗車じょうしゃした際さい、沿線えんせんの多おおくの方ほうが手てを振ふって『おかえりなさい！』とか『がんばろう！』と書かかれたのぼりや大漁たいりょう旗はたを振ふって喜よろこんでくださった光景こうけいが今いまも忘わすれられません」とコメントしています。

三菱みつびし重じゅう工業こうぎょう 元もと社長しゃちょう 佃つくだ和夫かずおさん

「旭日大綬章あさひだいじゅしょう」を受章じゅしょうする三菱みつびし重じゅう工業こうぎょうの元もと社長しゃちょうの佃つくだ和夫かずおさんは山口やまぐち県けん出身しゅっしんの80歳さい。

1968年ねんに三菱みつびし重じゅう工業こうぎょうに入社にゅうしゃし、2003年ねんには社長しゃちょうに、2008年ねんには会長かいちょうに就任しゅうにんし、日本にっぽんの製造せいぞう業ぎょうを明治めいじ時代じだいから支ささえる企業きぎょうの経営けいえいを長年ながねんにわたって担にないました。

この間このかん、発電はつでん用ようのガスタービンなどの事業じぎょうを強化きょうかして会社かいしゃの主力しゅりょく事業じぎょうの基礎きそを築きずくとともに、海外かいがい事業じぎょうの拡大かくだいやグループの構造こうぞう改革かいかくにも取り組とりくみました。

また、経団連けいだんれんの副ふく会長かいちょうや、日本にっぽん産業さんぎょう機械きかい工業こうぎょう会かいの会長かいちょうなども歴任れきにんし、業界ぎょうかい全体ぜんたいの発展はってんにも尽力じんりょくしました。

今回こんかいの受章じゅしょうについて佃つくださんは「旭日大綬章あさひだいじゅしょうという栄さかえある章しょうを受章じゅしょうできましたことは誠まことに名誉めいよなことであり、心こころより嬉うれしく存ぞんじております。今回こんかいの受章じゅしょうは、産業さんぎょう経済けいざいの発展はってんにともに励はげんでくださった諸しょ先輩せんぱいをはじめとした皆みなさんのおかげであり、皆みなさんを代表だいひょうしていただいたものとして、喜よろこびを分わかち合あいたいと思おもいます。また、様々さまざまな立場たちばから支ささえてくださった多おおくの方々かたがたに心こころより感謝かんしゃ申し上もうしあげます」とコメントしています。

元もと財務ざいむ副ふく大臣だいじん 富田とみた茂之しげゆきさん

「旭日大綬章あさひだいじゅしょう」を受章じゅしょうする富田とみた茂之しげゆきさんは、70歳さい。

弁護士べんごしで、1993年ねんの衆議院しゅうぎいん選挙せんきょで公明党こうめいとうから立候補りっこうほして初はつ当選とうせんし、合あわせて8期き務つとめました。

財務ざいむ副ふく大臣だいじんや衆議院しゅうぎいん経済けいざい産業さんぎょう委員いいん長ちょうなどを歴任れきにんしました。

富田とみたさんは受章じゅしょうについて「政治せいじ活動かつどうを支ささえてくれた妻つまは3年ねん前まえに亡なくなったが、子こどもたちが『母ははも喜よろこんでくれる』と言いっており、本当ほんとうにありがたい」と述のべました。

そして「弁護士べんごしの経験けいけんを生いかし議員ぎいん立法りっぽうでまとめた児童じどう虐待ぎゃくたい防止ぼうし法ほうは、各党かくとうの議員ぎいんと法律ほうりつがなければ大変たいへんなことになるという共通きょうつう認識にんしきを持もち条文じょうぶんをつくった。また、経済けいざい的てきな理由りゆうで進学しんがくを断念だんねんすることがないよう給付きゅうふ型がた奨学しょうがく金きんの制度せいどを創設そうせつし結果けっかを残のこすことができた」と振り返ふりかえりました。

そのうえで現役げんえき議員ぎいんへのメッセージとして「自分じぶんで動うごけば課題かだいが見みえ、解決かいけつのために何なにをすればよいか分わかってくる。正ただしいと思おもうことを貫つらぬいてもらいたい」と述のべました。

元もと官房かんぼう長官ちょうかん 平野ひらの博文ひろぶみさん

「旭日大綬章あさひだいじゅしょう」を受章じゅしょうする平野ひらの博文ひろぶみさんは、75歳さい。

大手おおて電機でんきメーカーの労働ろうどう組合くみあいの幹部かんぶを経へて、1996年ねんの衆議院しゅうぎいん選挙せんきょで初はつ当選とうせんし、合あわせて7期き務つとめました。

民主党みんしゅとう政権せいけんで、官房かんぼう長官ちょうかんや文部もんぶ科学かがく大臣だいじんなどを歴任れきにんしました。

平野ひらのさんは受章じゅしょうについて「非常ひじょうに名誉めいよな受章じゅしょうで、お世話おせわになった方々かたがたに心こころから感謝かんしゃを申し上もうしあげたい」と述のべました。

そして、「政権せいけん交代こうたいできた2009年ねんは、非常ひじょうに感慨深かんがいぶかいが、3年ねん余あまりで自民党じみんとうに政権せいけんが戻もどり残念ざんねんでならない。官僚かんりょう政治せいじから政治せいじ主導しゅどうに変かえることが一番いちばん大おおきな旗はただったが、官僚かんりょうからの反発はんぱつもあり、道みち半なかばで終おわってしまった」と振り返ふりかえりました。

そのうえで、今いまの政治せいじ情勢じょうせいについて「政治せいじ不信ふしんは高たかまっている。今いまは野党やとうが多党たとう化かしすぎているので、政権せいけん交代こうたい可能かのうな大おおきな結集けっしゅう軸じくをつくらなければならない。大義たいぎのもとに結集けっしゅうしてもらいたい」と述のべました。

日商にっしょう 前ぜん会頭かいとう 三村みつむら明夫あきおさん

「旭日大綬章あさひだいじゅしょう」を受章じゅしょうする日本にっぽん商工しょうこう会議かいぎ所しょの前まえの会頭かいとうの三村みつむら明夫あきおさんは群馬ぐんま県けん出身しゅっしんの83歳さい。

1963年ねんに当時とうじの「富士ふじ製鉄せいてつ」に入社にゅうしゃし、その後そのご「八幡やはた製鉄せいてつ」と合併がっぺいして設立せつりつされた「新しん日本にっぽん製鉄せいてつ」で社長しゃちょうや会長かいちょうを務つとめました。

長年ながねん、鉄鋼てっこう業ぎょうに携たずさわり、2012年ねんの新日鉄しんにってつと住友すみとも金属きんぞく工業こうぎょうの経営けいえい統合とうごうの際さいには、主導しゅどう的てきな役割やくわりを果はたしました。

また、経団連けいだんれんの副ふく会長かいちょうを務つとめたほか、2013年ねんからは9年ねんにわたって日本にっぽん商工しょうこう会議かいぎ所しょの会頭かいとうを務つとめるなど経済けいざい団体だんたいの要職ようしょくも歴任れきにんし、日本にっぽん経済けいざい全体ぜんたいの発展はってんにも力ちからを尽つくしました。

今回こんかいの受章じゅしょうについて三村みつむらさんは「財政ざいせい、金融きんゆう、政治せいじ、経済けいざい、安全あんぜん保障ほしょう、国際こくさい情勢じょうせいに関かかわる国内外こくないがいの多おおくの皆様みなさまから、長年ながねんにわたって頂いただいたご指導しどう、ご厚情こうじょうのたまものと深ふかく感謝かんしゃ申し上もうしあげる次第しだいです。今回こんかいの栄誉えいよは、私わたし個人こじんが頂戴ちょうだいしたものではなく、日本にっぽん経済けいざいの発展はってんに携たずさわる多おおくの関係かんけい者しゃの皆様みなさまを代表だいひょうして頂いただいたものと受け止うけとめております。今後こんごも微力びりょくながら産業さんぎょう、社会しゃかいの発展はってんに貢献こうけんできますよう精進しょうじんを重かさねて参まいる所存しょぞんです」とコメントしています。

第だい一いち生命せいめい保険ほけん 元もと社長しゃちょう 森田もりた富治郎とみじろうさん

「旭日大綬章あさひだいじゅしょう」を受章じゅしょうする第一生命だいいちせいめい保険ほけんの元もと社長しゃちょうの森田もりた富治郎とみじろうさんは、千葉ちば県けん出身しゅっしんの83歳さい。

1964年ねんの入社にゅうしゃ以来いらい、営業えいぎょうや運用うんようの部門ぶもんに長年ながねん携たずさわり、1997年ねんに社長しゃちょうに就任しゅうにん、2004年ねんからは会長かいちょうとなり、合あわせて14年ねんにわたって会社かいしゃを率ひきいました。

バブル崩壊ほうかい後ごの金融きんゆう危機ききの対応たいおうにあたったほか、他社たしゃとの業務ぎょうむ提携ていけいを通つうじた商品しょうひんの拡充かくじゅうにも力ちからを注そそぎました。

また経団連けいだんれんの副ふく会長かいちょうや経済けいざい同友どうゆう会かいの副ふく代表だいひょう幹事かんじなども歴任れきにんし、産業さんぎょう界かいの発展はってんにも貢献こうけんしました。

受章じゅしょうについて、森田もりたさんは「この度たびの受章じゅしょうは私わたし個人こじんに対にたいするものでなく、それぞれの時代じだいの社会しゃかい課題かだい解決かいけつに向むけた会社かいしゃ、業界ぎょうかいを挙あげた取り組とりくみに対にたいする評価ひょうかと考かんがえる。旭日大綬章あさひだいじゅしょうというこの上うえなき栄誉えいよを第だい一いち生命せいめいグループ全すべてのみなさまと分わかち合あいたい」とコメントしています。

日銀にちぎん 前ぜん総裁そうさい 黒田くろだ東ひがし彦さん

「瑞みず宝たから大だい綬章あきら」を受章じゅしょうする前まえの日銀にちぎん総裁そうさいの黒田くろだ東ひがし彦さんは、福岡ふくおか県けん出身しゅっしんの79歳さい。

1967年ねんに当時とうじの大蔵省おおくらしょうに入省にゅうしょうし、1999年ねんからの3年ねん半はん、国際こくさい部門ぶもんトップの財務ざいむ官かんを務つとめました。

退官たいかん後ごの2005年ねんには、アジア開発銀行あじあかいはつぎんこうの総裁そうさいに就任しゅうにんしリーマンショックのあと景気けいきが悪化あっかしたアジア各国かっこくへの緊急きんきゅう融資ゆうしなどの対応たいおうにあたりました。

2013年ねんに日銀にちぎんの総裁そうさいに就任しゅうにんすると2年ねん程度ていどで2％の物価ぶっか目標もくひょうを達成たっせいするとして市場しじょうから大量たいりょうの国債こくさいを買い入かいいれる大だい規模きぼな金融きんゆう緩和かんわ策さくを打ち出うちだし日銀にちぎんとして初はつの「マイナス金利きんり政策せいさく」など異例いれいの政策せいさくを次々つぎつぎと導入どうにゅうしました。

去年きょねん日銀にちぎん総裁そうさいを退任たいにんし、現在げんざいは、政策せいさく研究けんきゅう大学院だいがくいん大学だいがくなどで教きょうべんをとっています。

受章じゅしょうについて黒田くろださんは「私わたしの勤務きんむした財務省ざいむしょう、アジア開発銀行あじあかいはつぎんこう、日本にっぽん銀行ぎんこうの功績こうせきに対にたいする叙勲じょくんと考かんがえ、感謝かんしゃいたします」とコメントしています。

小説しょうせつ家か 辻つじ原はら登のぼるさん

旭日きょくじつ中ちゅう綬章しょうを受章じゅしょうする小説しょうせつ家かの辻つじ原はら登のぼるさんは、和歌山わかやま県けん出身しゅっしんの78歳さい。

貿易ぼうえき会社かいしゃに勤務きんむしながら小説しょうせつ家かを志こころざし、1985年ねんに「犬いぬかけて」が文芸ぶんげい誌しに掲載けいさいされてデビュー。

その5年ねん後ごには、中国ちゅうごくの奥地おくちを旅たびする商社マンしょうしゃまんが桃源郷とうげんきょうの名なを持もつ村むらに迷い込まよいこむ「村むらの名前なまえ」で芥川あくたがわ賞しょうに選えらばれました。

豊ゆたかな幻想げんそう性せいと物語ものがたり性せいを備そなえた独自どくじの作風さくふうが評価ひょうかされ

▽歴史れきし活劇かつげきの「翔とべ麒麟きりん」や

▽連作れんさく短編たんぺん集しゅうの「遊動どう亭てい円えん木き」

▽時代じだい小説しょうせつの「花はなはさくら木き」などで

次々つぎつぎと文学ぶんがく賞しょうを受賞じゅしょうし、今いまも創作そうさく活動かつどうを続つづけています。

小説しょうせつ家かとしての活動かつどう以外いがいにも、東海とうかい大学だいがくで作家さっかなどを目指めざす学生がくせいたちに指導しどうしてきたほか、ことし3月つきまでの12年間ねんかん、神奈川かながわ近代きんだい文学ぶんがく館かんの館長かんちょうを務つとめるなど、後進こうしんの育成いくせいや文学ぶんがくの振興しんこうにも尽力じんりょくし、2012年ねんに紫綬しじゅ褒章ほうしょうを受章じゅしょうしたほか、2016年ねんには日本にっぽん芸術げいじゅつ院いん賞しょうの恩賜おんし賞しょうに選えらばれました。

辻つじ原げんさんは「とにかく話はなしをつくるのが好すきでこの世界せかいに入はいりました。ジャンルはあまり考かんがえずに、話はなしを組み立くみたてる喜よろこびがてこになって書かいてきましたしこれからも続つづけていこうと思おもっています。あとは以前いぜんから舞台ぶたいをやりたいと思おもっていて、自分じぶんの書かいた戯曲ぎきょくを舞台ぶたいで役者やくしゃに演えんじてもらうだいご味だいごみを味あじわうことが今いまの一番いちばんの夢ゆめです」と話はなしていました。

俳優はいゆう 加藤かとう健一けんいちさん

旭日きょくじつ小しょう綬章しょうを受章じゅしょうする俳優はいゆうの加藤かとう健一けんいちさんは、静岡しずおか県けん磐田いわた市し出身しゅっしんの74歳さい。

静岡しずおか県内けんないの高校こうこうを卒業そつぎょう後ご、上京じょうきょうし、劇団げきだんの養成ようせい所しょに入所にゅうしょ。

1970年代ねんだいに、つかこうへいさんの舞台ぶたいに出演しゅつえんして注目ちゅうもくされました。

1980年ねんには「加藤かとう健一けんいち事務所じむしょ」を立たち上あげ、海外かいがいの翻訳ほんやく劇げきを中心ちゅうしんに俳優はいゆうとして演えんじるととともに舞台ぶたい全般ぜんぱんのプロデュースをみずから手てがけてきました。

中なかでも、延のべ25年ねんにわたり上演じょうえんした一いち人にん芝居しばい「審判しんぱん」では、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん中ちゅうの壮絶そうぜつな戦争せんそう体験たいけんを証言しょうげんするロシア軍ぐんの将校しょうこうを熱演ねつえんし、文化庁ぶんかちょう芸術げいじゅつ祭さい賞しょうを受賞じゅしょうしました。

また、人間にんげん味みあふれる演技えんぎでドラマや映画えいがにも多数たすう、出演しゅつえんし、NHKでは2009年ねんに放送ほうそうされた「遙かなる絆きずな」でかつて中国ちゅうごくの残留ざんりゅう孤児こじだった男性だんせいを好演こうえんしています。

受章じゅしょうについて加藤かとうさんは「（小ちいさな）劇場げきじょうでの活動かつどうをちゃんと見みてくださる人ひとがいるのがうれしかったです。僕ぼくらの仕事しごとは遊び心あそびごころが必要ひつようで、心こころを遊あそばせて暮くらすいい仕事しごとだと思おもいます。好すきな仕事しごとで55年間ねんかん生いきてこられたのは奇跡きせきです」と話はなしています。