東京 池袋で開かれた講演会には、交通事故の遺族で作る支援団体「関東交通犯罪遺族の会」の関係者などおよそ40人が参加し、オンラインでも配信されました。
松永拓也さんは、3年前、高齢ドライバーによる暴走事故で妻の真菜さん(当時31)と長女の莉子ちゃん(当時3)を亡くしました。
講演では2人との思い出などを振り返り「事故直後は死のうと思ったが、愛する2人のためにも命をむだにしてはいけないと思うようになった。交通事故はほぼ毎日起きていて、誰もが加害者にも被害者にもなり得る。当事者意識をもって交通安全を厳守してほしい」と訴えました。
また、7日に侮辱罪の法定刑を引き上げる改正刑法が施行されたことを受け、自身もこれまでネット上でたびたび、ひぼう中傷を受けてきたとして、「インターネットはすばらしいものだが、場合によって命を奪うこともある。ひぼう中傷の無い社会を目指して活動したい」と話しました。
支援団体によりますとコロナ禍に加え、心身への負担を考慮し、これまでオンライン以外での講演は控えてきましたが、事故から3年を機に松永さんの意向も踏まえ開催したということで、今後も講演会などを通して事故防止を呼びかけていきたいとしています。