九州北部と山口県では引き続き午後にかけて線状降水帯が発生して大雨になるおそれがあり、気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫に厳重に警戒するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、本州にのびる梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、西日本や東日本で大気の状態が非常に不安定になっています。
長崎県五島では線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が同じ場所に降り続いているとして午前8時前に「顕著な大雨に関する情報」が発表されました。
九州北部ではその後も雨が強まっていて、午前9時までの1時間には、長崎県が西海市に設置した雨量計で63ミリの非常に激しい雨を観測したほか、長崎県の福江空港で32ミリの激しい雨が降りました。
これまでに降った雨で、長崎県と佐賀県では土砂災害の危険性が非常に高くなっているとして土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。また、長崎県では氾濫危険水位を超えている川があります。
このあとも福岡県と佐賀県、大分県、熊本県、長崎県、山口県では午後にかけて線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が降り続いて災害の危険度が急激に高まる可能性があります。
また、西日本から東日本では大気の不安定な状態が続き、15日にかけて雷を伴って非常に激しい雨が降るおそれがあり、土砂災害が起きた愛媛県では今夜遅くにかけて断続的に雷雨となる見込みです。
15日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、
九州北部で250ミリ、
山口県で180ミリ、
山口県をのぞく中国地方と九州南部で100ミリ、
関東甲信で80ミリと予想されています。
気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水、氾濫に厳重に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうにも注意するよう呼びかけています。
最新の気象情報や雨の降り方、自治体からの避難の情報に注意し、山の斜面や川には近づかないようにしてください。