ヨーロッパ中央銀行は
金融政策を
決める理事会を
開き、
急速に
進むインフレを
抑え込むため、
初めてと
なる0.75%の
大幅な
利上げを
決めました。
通常の3
倍にあたる
利上げに
踏み切ることで
当面の
景気より
インフレの
抑制を
優先する
姿勢を
鮮明にしました。
ヨーロッパ中央銀行は8日、ドイツのフランクフルトで理事会を開きました。
先月のユーロ圏の消費者物価指数の伸び率が過去最大の9.1%となるなど、歯止めがかからないインフレの状況や経済情勢について議論しました。
その結果、現在0.5%としている主要な政策金利を一気に0.75%引き上げ、金融機関から資金を預かる際の金利も現在の0%から0.75%引き上げるとしています。
利上げはことし7月の理事会に続いて2回連続で、通常の3倍にあたる0.75%の引き上げ幅は1998年にヨーロッパ中央銀行が発足して以来、初めてです。
声明では、「これから数回の理事会でさらに金利を引き上げることを見込んでいる」ともしていて、当面の景気よりインフレ抑制を優先する姿勢を鮮明にしました。
今回、ヨーロッパ中央銀行がアメリカなどと足並みを揃えて積極的な利上げに踏み切ったことで、大規模緩和を続ける日銀の金融政策の方向性の違いが際立つことになり、外国為替市場で円安圧力が高まる可能性があります。