第だい77期きの国連こくれん総会そうかいは13日にちに開幕かいまくし、来週らいしゅう20日にちからは各国かっこくの首脳しゅのうや外相がいしょうらによる演説えんぜつが行おこなわれる予定よていです。

これを前まえに国連こくれんのグテーレス事務じむ総長そうちょうが14日にち、ニューヨークの国連こくれん本部ほんぶで記者きしゃ会見かいけんし「今回こんかいの国連こくれん総会そうかいは大おおきな危機ききの時期じきに開催かいさいされている。地政学ちせいがく的てきな分断ぶんだんは冷戦れいせん期き以降いこう、最もっとも大おおきくなっている」と述のべウクライナ情勢じょうせいをめぐって国際こくさい社会しゃかいの対立たいりつと分断ぶんだんが深ふかまっている現状げんじょうに強つよい危機きき感かんを示しめしました。

さらに、グテーレス事務じむ総長そうちょうはウクライナ情勢じょうせいを背景はいけいに世界せかい的てきに食料しょくりょう価格かかくが高騰こうとうして貧困ひんこん層そうが影響えいきょうを受うけるなど、国際こくさい社会しゃかいは多おおくの課題かだいに十分じゅうぶん対応たいおうできていないと指摘してきしました。

そのうえで来週らいしゅうから始はじまる首脳しゅのう演説えんぜつについて「希望きぼうを与あたえ、分断ぶんだんを克服こくふくするものでなければならない。その希望きぼうは対話たいわと議論ぎろんを通をつうじてのみもたらされる」と強調きょうちょうし、事態じたいの打開だかいに向むけて協力きょうりょくするよう加盟かめい国こくに呼よびかけました。

事故じこの具体ぐたい的てきな状況じょうきょうについては明あきらかにしていませんが「すべての状況じょうきょうは調査ちょうさ中ちゅうだ」としています。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは14日にち、東部とうぶハルキウ州しゅうの重要じゅうよう拠点きょてんイジュームを訪おとずれ、国旗こっきを掲揚けいようするなどしてロシア軍ぐんから奪還だっかんしたことを強調きょうちょうしたほか、ハルキウ市内しないで会議かいぎに参加さんかしていて、キーウに戻もどった際さいに事故じこに遭あったものとみられます。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは15日にち、自身じしんのSNSに新あらたな動画どうがを投稿とうこうしましたが事故じこについては触ふれていません。

電話でんわ会談かいだんではロシア産さんの食料しょくりょうや肥料ひりょうの輸出ゆしゅつについて協議きょうぎし、グテーレス事務じむ総長そうちょうは、世界せかい的てきな肥料ひりょうの価格かかく高騰こうとうに懸念けねんを示しめしたうえで「食料しょくりょう不足ふそくにつながるリスクがある。ロシアの肥料ひりょうの輸出ゆしゅつを阻はばむ障害しょうがいを取り除とりのぞくことは現時点げんじてんで絶対ぜったいに必要ひつようだ」と述のべ世界せかいの食料しょくりょう危機ききを回避かいひするためロシア産さんの肥料ひりょうの輸出ゆしゅつ再開さいかいが必要ひつようだという考かんがえを改あらためて強調きょうちょうしました。

一方いっぽう、ロシア大統領だいとうりょう府ふによりますと、プーチン大統領だいとうりょうはウクライナにあるザポリージャ原子力げんしりょく発電はつでん所しょの安全あんぜん確保かくほに向むけて、IAEA＝国際こくさい原子力げんしりょく機関きかんと協力きょうりょくしながら適切てきせつな措置そちをとっていると強調きょうちょうしたということです。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは集あつまった兵士へいしたちを前まえに演説えんぜつし「亡なくなったものたちの記憶きおくに1分間ふんかんの黙もくとうをささげよう。彼かれらはわれわれの土地とちを解放かいほうし、命いのちをささげた真しんの英雄えいゆうだ」と述のべ、ロシア軍ぐんとの戦闘せんとうで犠牲ぎせいになった兵士へいしたちを追悼ついとうしました。

このあと、ゼレンスキー大統領だいとうりょうが「ウクライナに栄光えいこうあれ」と呼よびかけ、国旗こっきの掲揚けいようと国歌こっかの斉唱せいしょうが行おこなわれました。

14日にちに現地げんちで撮影さつえいされた映像えいぞうでは、集合しゅうごう住宅じゅうたくや学校がっこうが攻撃こうげきによって大おおきく壊こわれたり焼け焦やけこげたりしているほか、建物たてものの壁かべには無数むすうの銃弾じゅうだんのあとが残のこされていて至いたるところで激はげしい戦闘せんとうがあったことがわかります。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは「この景色けしきはとても衝撃しょうげき的てきだが、同おなじ景色けしきを最初さいしょに奪還だっかんしたブチャで見みた。これはわれわれの歴史れきしであり、ロシアの歴史れきしでもある。彼かれらがやったのだ」と、ロシア側がわを強つよく非難ひなんしたうえで、ほかの地域ちいきの奪還だっかんに向むけて、攻勢こうせいを続つづける姿勢しせいを強調きょうちょうしました。

こうした指摘してきに対にたいして、プーチン大統領だいとうりょうに忠誠ちゅうせい心しんを示しめす武闘ぶとう派はの側近そっきんで、ウクライナ侵攻しんこうではチェチェンの戦闘せんとう員いんを率ひきいるカディロフ氏しが14日にち、SNSで動画どうがを公開こうかいし「作戦さくせんに懐疑かいぎ的てきな解説かいせつ者しゃたちを安心あんしんさせてやろう。われわれはどこへも引き下ひきさがらない」などと批判ひはんしたうえで、軍事ぐんじ侵攻しんこうへの支持しじを呼よびかけました。

一方いっぽう、ロシアの議会ぎかいでは国民こくみんを動員どういんすべきだという意見いけんも出でる中なか、政権せいけん与党よとうの幹部かんぶで下院かいんのボロジン議長ぎちょうは14日にち、「これは軍事ぐんじ作戦さくせんだ。重要じゅうようなのは国家こっかの安全あんぜんだ」と述のべ、ウクライナ情勢じょうせいは非ひ公開こうかいの場ばで話し合はなしあうよう議員ぎいんに求もとめる場面ばめんも見みられました。

また、今後こんごについて、ウクライナ軍ぐんはさらに東ひがしに進すすむとする一方いっぽうで「東ひがしに進すすめばロシア軍ぐんはロシアから後方こうほう支援しえんを受うけられやすくなる。ウクライナ軍ぐんの反転はんてん攻勢こうせいのスピードは遅おそくなるだろう」と述のべ、ウクライナ軍ぐんが先週せんしゅう以降いこう見みせているような速度そくどで部隊ぶたいを進すすめていくのは難むずかしくなるとの見方みかたを示しめしました。

一方いっぽう、ロシアの次つぎの出方でかたについては「ハルキウ州しゅうでの敗退はいたいの後のち、ロシア軍ぐんの主おもな目的もくてきは部隊ぶたいをとどめて冬ふゆまで持もちこたえることだろう。冬ふゆがくればエネルギー問題もんだいでウクライナや欧米おうべいを脅おどし圧力あつりょくをかけられると考かんがえている」と述のべ、ロシアは戦闘せんとうを長期ちょうき化かさせることで、欧米おうべいの「支援しえん疲づかれ」が起おきることをねらっているという見方みかたを示しめしました。