全国大会でも
優勝する
強豪校、
兵庫県の
市立尼崎高校の
男子バレー
部で
部員の
生徒が
コーチから
体罰を
受けた
問題で、
市の
教育委員会が21
日会見し、
学校側が
体罰で
生徒がけがをしたことを
隠蔽していたと
明らかにしました。21
日は、
これまでの
調査内容を
明らかにするため、
尼崎市の
稲村和美市長らが
会見を
開き、
冒頭、
一連の
経緯について
謝罪しました。
市立尼崎高校の男子バレーボール部では、先月29日、部員の3年生の生徒が、コーチの28歳の男性講師に10回以上、平手打ちされ、30分近く意識を失って、鼓膜が破れるなどのけがをしました。
学校は、大型連休明けの今月7日に受けた匿名の電話で問題を把握しましたが、学校から教育委員会の報告では、生徒がけがをしたことは伝えられていませんでした。
このため、教育委員会は、今月9日、「生徒にけがはなかった」と誤った発表をしてしまい、その後原因などを調査していました。
21日発表した調査内容では、男性講師は、指示に従わなかったとして平手打ちしたところ、生徒が意識を失い、パニックになってしまって、救急車を呼ぶなどの救護措置をとっていませんでした。
さらに、男性講師やバレー部の監督は、学校側が聞き取りを行うまでみずから報告していなかったうえ、監督は、生徒がけがをしたことを学校側に伝えておらず、教育委員会は「隠蔽にあたる」と結論づけました。
また、男性講師は過去にも生徒たちの顔にボールを押しつけたり、首をつかんで投げたりしていたということで「体罰が常態化していたものと思われる」と指摘しています。監督も過去に生徒の髪をつかむなどの体罰を行っていたということです。
今回の報告では、学校側だけでなく、一連の経緯について、十分な事実確認をしなかったとして、教育委員会の対応にも問題があったと指摘しています。
教育委員会の松本眞教育長は「体罰を容認する空気があり、部活の空気や古い文化が影響していると感じている。今後、要因について分析していきたい」と述べました。