書籍しょせきの価格かかく表示ひょうじ 出版しゅっぱん社しゃから現状げんじょう維持いじ求もとめる声こえ相次あいつぐ

こうした中なか、この特別とくべつ措置そち法ほうが来年らいねん3月つきで期限きげんを迎むかえ、4月つきからすべての商品しょうひんで総額そうがく表示ひょうじが義務ぎむづけられる見通みとおしとなったことから、出版しゅっぱん業界ぎょうかいでは現状げんじょうの維持いじを求もとめる声こえが相次あいついでいます。

書籍しょせきは点数てんすうが多おおいうえ流通りゅうつう期間きかんが長ながく、表示ひょうじをすべて変かえることは現実げんじつ的てきではないことなどが主おもな理由りゆうで、これまでに大手おおての出版しゅっぱん社しゃなどが加盟かめいする日本にっぽん書籍しょせき出版しゅっぱん協会きょうかいや中小ちゅうしょうの出版しゅっぱん社しゃが加盟かめいする日本にっぽん出版しゅっぱん者しゃ協議きょうぎ会かいなどが、財務省ざいむしょうに要望ようぼう書しょを提出ていしゅつしています。

このうち日本にっぽん出版しゅっぱん者しゃ協議きょうぎ会かいは、今いまの表示ひょうじが消費しょうひ者しゃに広ひろく受け入うけいれられているとしたうえで、消費しょうひ税率ぜいりつが変かわるたびに出版しゅっぱん社しゃへの負担ふたんが繰り返くりかえされることになり、ひいては値上ねあげや絶版ぜっぱんなど、消費しょうひ者しゃの不ふ利益りえきにつながると訴うったえています。

日本にっぽん出版しゅっぱん者しゃ協議きょうぎ会かいの水野みずの久ひさ会長かいちょうは「総額そうがく表示ひょうじの義務ぎむ化かによる混乱こんらんで本ほんが絶版ぜっぱんに追い込おいこまれることがあれば、これがいちばんの文化ぶんか的てきな損失そんしつだ。

多様たような本ほんが出でていることが出版しゅっぱん文化ぶんかの豊ゆたかさだと思おもっているので、文化ぶんかの多様たよう性せいだけは守まもっていきたい」と話はなしています。

一方いっぽう、財務省ざいむしょうは「総額そうがく表示ひょうじは出版しゅっぱん物ぶつに限かぎらず法律ほうりつで定さだめられた義務ぎむであり、今後こんごも丁寧ていねいに説明せつめいしながら出版しゅっぱん社しゃ側がわに準備じゅんびを進すすめてもらえるようにしたい」としています。