香港の高等法院(高裁に相当)は29日、経営危機に陥っている中国不動産大手の中国恒大集団に対して清算命令を出しました。中国では不動産市場の低迷が経済の重しとなっていますが、今回の判決は投資家の信頼へのさらなる打撃となりそうです。
中国恒大をめぐっては、同社と海外の債権者が1年7カ月にわたる協議を行ったものの、巨額の負債をどう再編するかについて合意に達することができませんでした。
中国恒大は2021年に債務不履行(デフォルト)に陥り、中国経済に不動産危機を引き起こしました。昨年6月末時点の同社の負債総額は2兆3900億元(約50兆円)。中国恒大は昨年、米ニューヨークで破産法の適用を申請していました。