暑あつさと乾燥かんそうに強つよく、ミネラルや食物繊維しょくもつせんいが豊富ほうふで栄養価えいようかも高たかいサボテンは、国連食糧農業機関こくれんしょくりょうのうぎょうきかんも「世界せかいの食糧危機しょくりょうききを救すくう作物さくもつになりうる」と評価ひょうかしている期待きたいの食材しょくざいだ。サボテンを野菜やさいとして、また加工原料かこうげんりょうとしての有用性ゆうようせいを示しめして日本にっぽんに定着ていちゃくさせるためのプロジェクトが始はじまった。

医薬品材料いやくひんざいりょうや健康食品原料けんこうしょくひんげんりょうの輸入販売ゆにゅうはんばいを行おこなう綿半めんはんトレーディングは、すでにメキシコで栽培さいばいした食用しょくようウチワサボテンからオーガニックな化粧品材料けしょうひんざいりょうを製造せいぞうしているが、これを日本にっぽんでも農作物のうさくもつとして栽培さいばいし、有用性ゆうようせいを証明しょうめいする共同研究きょうどうけんきゅうを中部大学ちゅうぶだいがくと行おこなう。

サボテン生産量日本一せいさんりょうにっぽんいちの愛知県春日井市あいちけんかすがいしも、食用しょくようサボテンの普及ふきゅうに努つとめているが、生産量せいさんりょうが少すくないため全国的ぜんこくてきにはあまり馴染なじみがない。この共同研究きょうどうけんきゅうでは「健康機能特性けんこうきのうとくせいの解明かいめい、鮮度保持法せんどほじほう・最適調理法さいてきちょうりほうの確立かくりつ、高品質加工食品こうひんしつかこうしょくひんの開発かいはつ、茎くきや果実かじつを用もちいた製品開発せいひんかいはつと機能性表示食品きのうせいひょうじしょくひんへの登録とうろく」によって日本にっぽんでのサボテン認知度向上にんちどこうじょうを目指めざすということだ。

サボテンの栽培さいばいは、耕作放棄地こうさくほうきちなどの荒あれた土地とちでも、ほとんど手間てまをかけずに行おこなえる利点りてんがある。また地下茎ちかけいで増ふえるために毎年種まいとししゅを撒まく必要ひつようもない。農家のうかにとっても、救すくいの作物さくもつとなりそうだ。