能登半島の北部につながる「のと鉄道」は、地震の影響で線路がゆがむなどして全線で運転を取りやめていましたが、今月15日から全線のおよそ半分の区間にあたる「七尾駅」と「能登中島駅」の間で運転を再開しました。
15日朝は、能登中島駅を出発した始発の列車には高校生などおよそ20人が乗車し、鉄道会社や地元の人たちが見送りました。
のと鉄道によりますと、当面は、運行の本数を地震の前の半分ほどに減らすとともに、安全確保のために最高速度を45キロに制限するということです。
一方、被害が大きかった穴水駅までの区間についても、土砂に埋まった線路の復旧作業を進め、4月上旬の再開を目指すことにしています。
15日は、のと鉄道への乗り換えが可能で、関西や金沢市内からの特急列車が乗り入れる「JR七尾線」も七尾駅から和倉温泉駅までの区間が再開して全線で開通しました。
のと鉄道を利用した高校3年の女子生徒は「鉄道が動かない間は親に車で送ってもらい申し訳ない気持ちでした。友達と会話をしながら通学するのも楽しみで再開は本当にうれしいです」と話していました。
のと鉄道の中田哲也 社長は「久しぶりに鳴った営業列車のエンジン音はとても心強く感じました。復旧はまだ道半ばですがきょうの再開は大きな一歩だと思っています」と話していました。