イスラエルのメディアなどは、イランの複数ふくすうの無人むじん機きは撃墜げきついされたと伝つたえています。

イランの国営こくえいテレビはイスラエルが占領せんりょうするゴラン高原ごらんこうげんに向むけてミサイルが発射はっしゃされたと伝つたえました。

今月こんげつ1日にちにシリアにあるイラン大使館たいしかんが、イスラエルによるとみられる攻撃こうげきを受うけ、軍事ぐんじ精鋭せいえい部隊ぶたいの革命かくめい防衛ぼうえい隊たいの司令しれい官かんらが殺害さつがいされたことへの報復ほうふくとしています。

これに先せんだって、イランの国営こくえいテレビは革命かくめい防衛ぼうえい隊たいが、イスラエルに向むけて複数ふくすうの無人むじん機きを発射はっしゃしたと伝つたえていました。

一方いっぽう、イスラエル軍ぐんは、イランが自国じこくの領土りょうどからイスラエルに向むけて複数ふくすうの無人むじん機きを発射はっしゃしたと現地げんち時間じかん13日にち午後ごご11時じすぎ、日本にっぽん時間じかんの14日にち午前ごぜん5時じすぎ、発表はっぴょうしました。

イランから複数ふくすうの無人むじん機きが発射はっしゃされたことを受うけて、イスラエルのネタニヤフ首相しゅしょうは現地げんち時間じかん13日にち深夜しんや、「ここ数すう年ねん、特とくにここ数すう週間しゅうかん、イスラエルはイランによる直接ちょくせつ攻撃こうげきに備そなえてきた。防衛ぼうえいシステムが配備はいびされていてどのようなシナリオにも準備じゅんびができている」とする声明せいめいを出だしました。

これに関連かんれんして、イスラエル軍ぐんのラジオ局きょくは現地げんち時間じかん午前ごぜん1時半じはんごろ、日本にっぽん時間じかんの午前ごぜん7時半じはんごろ、関係かんけい者しゃの話はなしとして100機き以上いじょうの無人むじん機きがイスラエルの領土りょうどの外そとで迎撃げいげきされたと伝つたえました。

また、アメリカのCNNテレビなど複数ふくすうのメディアは13日にち、アメリカ政府せいふ当局とうきょく者しゃの話はなしとして、アメリカが中東ちゅうとうに展開てんかいしている防空ぼうくうシステムが複数ふくすうのイランの無人むじん機きを撃墜げきついしたと伝つたえました。

ただ、当局とうきょく者しゃは、どこでどのように撃墜げきついしたのかなど詳細しょうさいは明あきらかにしていないとしています。

エルサレムからの映像えいぞうでは、14日にちの日本にっぽん時間じかんの午前ごぜん7時じ45分ふんごろ、現地げんち時間じかんの午前ごぜん1時じ45分ふんごろ、上空じょうくうに白しろっぽく光ひかる筋すじが通過つうかし、そのあと、上空じょうくうで爆発ばくはつするような様子ようすが確認かくにんできました。

また防空ぼうくう警報けいほうとみられるサイレンが鳴り響なりひびく様子ようすも確認かくにんできます。

アメリカのCNNテレビは現地げんちからの中継ちゅうけいで、イスラエルがイランの無人むじん機きを迎撃げいげきしているとみられるなどと伝つたえています。

イスラエル軍ぐんによりますと、日本にっぽん時間じかんの14日にち午前ごぜん7時じ40分ふんすぎ以降いこう、現地げんち時間じかんの午前ごぜん1時じ40分ふんすぎ以降いこう、各地かくちに防空ぼうくう警報けいほうが発表はっぴょうされたということです。

イスラエル南部なんぶで10歳さいの少年しょうねんが重傷じゅうしょう

イスラエル各地かくちでイランからの無人むじん機きによるとみられる攻撃こうげきが相次あいつぐ中なか、イスラエルの救急きゅうきゅう当局とうきょくは14日にち、SNSへの投稿とうこうで南部なんぶの町まちアラド近郊きんこうで10歳さいの少年しょうねんが重傷じゅうしょうを負おって治療ちりょうを受うけていると明あきらかにしました。

イラン国連こくれん代表だいひょう部ぶ“アメリカは距離きょりを”

イランの国連こくれん代表だいひょう部ぶは、SNSへの投稿とうこうで「イスラエルが再ふたたび過あやまちを犯おかすならば、イランの対応たいおうはいっそう厳きびしいものになるだろう」として、イスラエルをけん制けんせいしました。そのうえで「これはイランとイスラエルの戦たたかいだ。アメリカは距離きょりを取とらなければならない」として、アメリカに対にたいし、イスラエルを支援しえんするのを控ひかえるよう求もとめました。

ゴラン高原ごらんこうげんとは

ゴラン高原ごらんこうげんはもともとシリアの領土りょうどですが、1967年ねんの第だい3次じ中東ちゅうとう戦争せんそうでイスラエルが大だい部分ぶぶんを占領せんりょうし、1981年ねんに一方いっぽう的てきに併合へいごうしました。

国連こくれんの安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいの決議けつぎではこの併合へいごうを無効むこうだとして、イスラエルに撤退てったいを求もとめましたが、イスラエルはその後そのごも占領せんりょうを続つづけています。

2019年ねんにはアメリカの当時とうじのトランプ大統領だいとうりょうが歴代れきだいの政策せいさくを覆くつがえし、ゴラン高原ごらんこうげんについてイスラエルの主権しゅけんを認みとめる宣言せんげんに署名しょめいし、国際こくさい社会しゃかいからの批判ひはんを招まねきました。

ゴラン高原ごらんこうげんに設もうけられた非ひ武装ぶそう地帯ちたいには、シリアとイスラエルの停戦ていせんを監視かんしするPKO＝平和へいわ維持いじ部隊ぶたいが展開てんかいし、日本にっぽんの自衛隊じえいたいも1996年ねんから参加さんかしていましたが、シリアの内戦ないせんによる情勢じょうせいの悪化あっかを受うけて、2013年ねんまでに撤収てっしゅうしています。

イランの軍事ぐんじ力りょくは

イランは中東ちゅうとう有数ゆうすうの軍事ぐんじ大国たいこくとされます。

その軍事ぐんじ力りょくは1979年ねんのイスラム革命かくめい以前いぜんから国防こくぼうを担になってきた「正規せいき軍ぐん」と、革命かくめい後ごに成立せいりつした政治せいじ体制たいせいを保持ほじする目的もくてきで発足ほっそくした「革命かくめい防衛ぼうえい隊たい」の2つの組織そしきで構成こうせいされます。

それぞれが陸海空りくかいくう軍ぐんを持もち、イギリスのシンクタンク、国際こくさい戦略せんりゃく研究所けんきゅうじょが発行はっこうする「ミリタリー・バランス」によると、総そう兵力へいりょくは61万まん人にん。

内訳うちわけは正規せいき軍ぐんが42万まん人にんで、革命かくめい防衛ぼうえい隊たいが19万まん人にんとされています。

近年きんねん、特とくに力ちからを入いれてきたのが、ミサイルと無人むじん機きの開発かいはつです。

そうした兵器へいきの多おおくを公開こうかいした去年きょねん9月つきの軍事ぐんじパレードで、ライシ大統領だいとうりょうは「われわれの軍隊ぐんたいは兵器へいきを輸入ゆにゅうする側がわから、輸出ゆしゅつする側がわになり、その能力のうりょくを世界せかいから認みとめられるようになった」と自信じしんをのぞかせていました。

このうち、ミサイルについてイランは、敵対てきたいするイスラエルの全土ぜんどを狙ねらうことができる射程しゃていおよそ2000キロの弾道だんどうミサイルを持もっているほか、去年きょねん（2023年ねん）6月つきには音速おんそくをはるかに超こえる速はやさで飛行ひこうする極ごく超ちょう音速おんそくミサイルを開発かいはつしたとして公開こうかいしています。

また、イラン産さんの無人むじん機きをめぐっては、イランは否定ひていしているものの、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを続つづけるロシアに供与きょうよされて、甚大じんだいな被害ひがいをもたらしていると欧米おうべいから指摘してきされるなど、開発かいはつ能力のうりょくの高たかさが注目ちゅうもくされています。

イラン大使館たいしかん攻撃こうげきと報復ほうふく宣言せんげん

今月こんげつ1日にち、シリアの首都しゅとダマスカスの中心ちゅうしん部ぶで、イラン大使館たいしかんの領事りょうじ部ぶの建物たてものがミサイルによる攻撃こうげきで破壊はかいされました。

イランの国営こくえいメディアは軍事ぐんじ精鋭せいえい部隊ぶたいの革命かくめい防衛ぼうえい隊たいで、国外こくがいの特殊とくしゅ任務にんむにあたる「コッズ部隊ぶたい」の司令しれい官かん1人にんと副官ふっかんを含ふくむあわせて7人にんが殺害さつがいされたほか、シリア人じんの市民しみん6人にんも死亡しぼうしたと伝つたえています。

現地げんちの映像えいぞうには、通とおりに面めんした建物たてものが大おおきく崩くずれ、がれきが散乱さんらんしている様子ようすが写うつっています。

攻撃こうげきについてイランの最高さいこう指導しどう者しゃハメネイ師しは2日にちに出だした声明せいめいで「憎にくしみに満みちたイスラエルの政権せいけんによる犯罪はんざいだ」としてイスラエルによる攻撃こうげきだと非難ひなんしました。

その上うえで「邪悪じゃあくな政権せいけんは罰ばっせられるだろう。われわれは神かみの力ちからによってこの犯罪はんざいを後悔こうかいさせる」として報復ほうふくを誓ちかいました。

また、今月こんげつ10日にちには「イランの領土りょうどへの攻撃こうげきとみなされる。邪悪じゃあくな政権せいけんは罰ばっせられなければならない」と演説えんぜつし、改あらためてイスラエルへの報復ほうふくを宣言せんげんしました。

一方いっぽう、イスラエルはこの攻撃こうげきへの関与かんよを明あきらかにしていませんが、イスラエル軍ぐんの報道ほうどう官かんは、アメリカのCNNの取材しゅざいに対にたいし「建物たてものは領事りょうじ館かんでも大使館たいしかんでもない。ダマスカスにあるコッズ部隊ぶたいの軍事ぐんじ施設しせつだ」と主張しゅちょうしています。

イラン主導しゅどう「抵抗ていこうの枢軸すうじく」とは

去年きょねん10月つきにイスラエルとイスラム組織そしきハマスの戦闘せんとうが始はじまって以降いこう、活動かつどうを活発かっぱつ化かさせているのが、イランが主導しゅどうし、「抵抗ていこうの枢軸すうじく」と呼よばれる中東ちゅうとう各地かくちの武装ぶそう組織そしきのネットワークです。

イランは直接ちょくせつ的てきな軍事ぐんじ介入かいにゅうは行おこなっていませんが、イランが支援しえんするこうした武装ぶそう組織そしきはイスラエルや中東ちゅうとうに駐留ちゅうりゅうするアメリカ軍ぐんへの攻撃こうげきを繰り返くりかえしています。

「抵抗ていこうの枢軸すうじく」はハマスのほか、レバノンのイスラム教いすらむきょうシーア派は組織そしきヒズボラやイエメンの反はん政府せいふ勢力せいりょくフーシ派は、それに、イラクやシリアの民兵みんぺい組織そしきなどで構成こうせいされています。

このうち、ヒズボラはレバノン南部なんぶからイスラエルに対にたいし、ロケット弾だんや無人むじん機きでの攻撃こうげきを続つづけているほか、フーシ派ははイスラエルへのミサイル攻撃こうげきや紅海こうかい周辺しゅうへんを航行こうこうする船舶せんぱくへの攻撃こうげきを続つづけています。

また、イラクやシリアでは民兵みんぺい組織そしきが、駐留ちゅうりゅうするアメリカ軍ぐんへの攻撃こうげきを繰り返くりかえしてきました。

イスラエルとイランの報復ほうふくの応酬おうしゅうが激はげしさを増ませば、こうした武装ぶそう組織そしきも巻き込まきこんで、中東ちゅうとう情勢じょうせいがさらに緊迫きんぱく化かするおそれがあります。

アメリカのこれまでの対応たいおう

去年きょねん10月つきにイスラエルとハマスの衝突しょうとつが始はじまってから、アメリカは、イスラエルと敵対てきたいするイランが混乱こんらんに乗じょうじて介入かいにゅうし、中東ちゅうとう地域ちいきに戦闘せんとうが拡大かくだいすることを強つよく警戒けいかいしてきました。

衝突しょうとつのおよそ1か月かげつ後ごの去年きょねん11月つきには、イランを念頭ねんとうに、抑止よくし力りょくを高たかめるため、空母くうぼ2隻せきを一時いちじ、イスラエルに近ちかい地中海ちちゅうかいに展開てんかいさせました。一方いっぽう、イランが支援しえんする民兵みんぺい組織そしきはハマスとの連帯れんたいを掲かかげ、イラクやシリアに駐留ちゅうりゅうするアメリカ軍ぐんの部隊ぶたいに対にたいし無人むじん機きやロケット弾だんなどで攻撃こうげきを始はじめたほか、イランが後うしろ盾たてとなっているイエメンの反はん政府せいふ勢力せいりょく、フーシ派はも紅海こうかいを航行こうこうする民間みんかんの船舶せんぱくやアメリカ軍ぐんの艦艇かんていへの攻撃こうげきを繰り返くりかえすようになりました。

ことし1月つきにはシリアとの国境こっきょうに近ちかいヨルダンにあるアメリカ軍ぐんの拠点きょてんが親しんイランの武装ぶそう組織そしきに攻撃こうげきされ、兵士へいし3人にんが死亡しぼうし、アメリカは2月つき、その報復ほうふく措置そちとして、イラクとシリアの領内りょうないにある、イランの軍事ぐんじ精鋭せいえい部隊ぶたいの関連かんれん施設しせつなどを空爆くうばくしました。さらに、アメリカ軍ぐんはイギリス軍ぐんとともにフーシ派はの拠点きょてんを攻撃こうげきするなど、イランが支援しえんする武装ぶそう組織そしきへの圧力あつりょくを強つよめてきました。ただ、バイデン大統領だいとうりょうは「中東ちゅうとう地域ちいきでの戦闘せんとうの拡大かくだいは望のぞまない」と繰り返くりかえし強調きょうちょうし、イラン領内りょうないへの直接ちょくせつ的てきな攻撃こうげきは控ひかえてきました。

シリアにあるイランの大使館たいしかんがイスラエルによるとみられる攻撃こうげきを受うけ、イランがイスラエルに対にたいする報復ほうふく措置そちをとる構かまえを見みせる中なか、今月こんげつ10日にち、バイデン大統領だいとうりょうは「イランやイランが支援しえんする組織そしきからの脅威きょういに対にたいするイスラエルの安全あんぜん保障ほしょうへのわれわれの関与かんよは揺ゆるがない。イスラエルの安全あんぜんのためにできるかぎりのことを行おこなう」と述のべ、イランを強つよくけん制けんせいしました。また、ブリンケン国務こくむ長官ちょうかんも、イランと友好ゆうこう関係かんけいにある中国ちゅうごくの王おう毅あつし外相がいしょうのほか、中東ちゅうとう各国かっこくの外相がいしょうとも電話でんわで会談かいだんし、イランの報復ほうふく措置そちを防ふせぐため、外交がいこう的てきな働はたらきかけを強つよめていました。

イラン 過去かこにも規模きぼな報復ほうふく攻撃こうげき

イランは、過去かこにも、軍事ぐんじ精鋭せいえい部隊ぶたい・革命かくめい防衛ぼうえい隊たいの著名ちょめいな司令しれい官かんが殺害さつがいされたことを受うけて敵対てきたいする国くにに対にたいして大だい規模きぼな報復ほうふく攻撃こうげきを行おこなったことがあります。

2020年ねん1月つき、アメリカ軍ぐんは当時とうじのトランプ大統領だいとうりょうの指示しじにもとづいて、イランの革命かくめい防衛ぼうえい隊たいのソレイマニ司令しれい官かんを隣国りんごくのイラクで殺害さつがいしました。

ソレイマニ司令しれい官かんは、イランでは、中東ちゅうとうでの自国じこくの影響えいきょう力りょくを拡大かくだいする上うえで大おおきな役割やくわりを果はたしたとして、国内こくないで英雄えいゆう視しされていたため、イランは激はげしく反発はんぱつし報復ほうふくすると宣言せんげんしました。

殺害さつがいから5日にち後ごに、イランは、イラクにあるアメリカ軍ぐんの拠点きょてんを10発はつ以上いじょうの弾道だんどうミサイルで攻撃こうげきし両国りょうこくの間まで全面ぜんめん的てきな軍事ぐんじ衝突しょうとつに発展はってんするおそれが高たかまりました。

ただ、アメリカ人じん兵士へいしらに死者ししゃは出でず、当時とうじのトランプ大統領だいとうりょうはさらなる反撃はんげきは行おこなわず、イランへの対抗たいこう措置そちとしては新あらたな経済けいざい制裁せいさいを科かすことを選えらびました。

結果けっかとして、両国りょうこくの対立たいりつはその後そのごも続つづいたものの、軍事ぐんじ的てきに事態じたいがそれ以上いじょう、エスカレートすることは避さけられました。

イランとイスラエルのこれまで

激はげしく対立たいりつするイランとイスラエルはかつてイランが親米しんべい国家こっかだった王政おうせい時代じだいには、友好ゆうこう的てきな関係かんけいにありました。

しかし、1979年ねんのイスラム革命かくめいで宗教しゅうきょう指導しどう者しゃが統治とうちする現げん体制たいせいを確立かくりつして以来いらい、イランはイスラエルをイスラム教いすらむきょうの聖地せいちでもあるエルサレムを奪うばった敵てきとみなして国家こっかとしても認みとめていません。

これに対にたいし、イスラエルもイランがパレスチナのイスラム組織そしきハマスや、レバノンのシーア派は組織そしきヒズボラを支援しえんし、国くにの安全あんぜんや存亡そんぼうを脅おびやかしているとして敵視てきししてきました。

2000年代ねんだいにイランが核兵器かくへいきを開発かいはつしている疑惑ぎわくが持ち上もちあがると、イスラエルは、イランの核かく開発かいはつを阻止そしする動うごきを強つよめ、対立たいりつはいっそう先鋭せんえい化かしました。

近年きんねんは双方そうほうによるとみられる暗殺あんさつや攻撃こうげきが相次あいつぎ、「シャドー・ウォー＝影かげの戦争せんそう」とも呼よばれる状態じょうたいが続つづいてきました。

イランでは2020年ねん、核かく開発かいはつを指揮しきしてきた研究けんきゅう者しゃが何者なにものかに殺害さつがいされた上うえ、核かく関連かんれん施設しせつでの火災かさいなどがたびたび起おき、イラン側がわはいずれもイスラエルの犯行はんこうだと主張しゅちょうしました。

一方いっぽう、近海きんかいのオマーン湾わんではイスラエルの企業きぎょうや経営けいえい者しゃが関かかわる船舶せんぱくが相次あいついで攻撃こうげきされ、イランによる報復ほうふくと見みられています。

ガザ地区ちくでイスラエルとハマスの戦闘せんとうが始はじまると、対立たいりつはさらに深ふかまり、イスラエルは隣国りんごくシリアにあるイランの軍事ぐんじ精鋭せいえい部隊ぶたい・革命かくめい防衛ぼうえい隊たいの拠点きょてんなどへの攻撃こうげきを強つよめています。

去年きょねん12月つきには革命かくめい防衛ぼうえい隊たいの幹部かんぶで、国外こくがいの特殊とくしゅ任務にんむを担になう「コッズ部隊ぶたい」の軍事ぐんじ顧問こもんとしてシリアで活動かつどうしていたムサビ准じゅん将しょうがミサイル攻撃こうげきで殺害さつがいされたほか、ことし1月つきにもシリアで革命かくめい防衛ぼうえい隊たいの軍事ぐんじ顧問こもん5人にんが殺害さつがいされ、イランはいずれもイスラエルによる攻撃こうげきだと非難ひなんしています。

一方いっぽう、イランはことし1月つき、隣国りんごくイラクにあるイスラエルの情報じょうほう機関きかんモサドの拠点きょてんを弾道だんどうミサイルで攻撃こうげきしたと発表はっぴょうし、革命かくめい防衛ぼうえい隊たいの幹部かんぶを殺害さつがいされた報復ほうふくだとしていました。