現状げんじょうでは、消防しょうぼうなどが現場げんばに到着とうちゃくしてから1人にん1機きを操縦そうじゅうすることが想定そうていされていますが、今回こんかいの実験じっけんでは、複数ふくすう台だいのドローンがみずからルートを決きめて先行せんこうして現場げんばに向むかい、隊員たいいんが到着とうちゃく前まえに状況じょうきょうを把握はあくできるかを試ためしました。

また、AI技術ぎじゅつによって、煙けむりが出でているかや手しゅを振ふる動作どうさから救助きゅうじょを求もとめている人ひとが何なん人にんいるか検出けんしゅつしたり、機体きたいに搭載とうさいされたレーザー光こうで測定そくていする装置そうちで、煙幕えんまくの中なかでも死角しかくの少すくない3次元じげんの地図ちずを作成さくせいしたりしていました。

ドローンの飛行ひこうは、現在げんざいの「レベル3」までは機体きたいを目視もくしできる範囲はんいか、山やま沿ぞいや河川かせんの上空じょうくうなど人ひとがいない場所ばしょを飛行ひこうする場合ばあいに限定げんていされていますが、「レベル4」からは人ひとがいる上空じょうくうで、目視もくしできない範囲はんいを飛行ひこうできるようになります。

国くには「レベル4」飛行ひこうが実現じつげんするのは早はやくても年度ねんど末まつとみていますが、市街しがい地ちでの物流ぶつりゅうや警備けいびなど活用かつようの大幅おおはばな拡大かくだいが期待きたいされています。

一方いっぽう、人ひとの上空じょうくうを飛とぶようになることから、より厳格げんかくに安全あんぜん性せいを担保たんぽするため「機体きたい認証にんしょう制度せいど」と「操縦そうじゅうライセンス制度せいど」が新あらたに設もうけられ、「レベル4」の場合ばあい、これらが飛行ひこうの条件じょうけんとして求もとめられます。

このうち「機体きたい認証にんしょう制度せいど」では、メーカーが機体きたいを開発かいはつする際さい、故障こしょうした場合ばあいでも、落下らっかしたり想定そうていしていた飛行ひこう範囲はんいを逸脱いつだつしたりしないように設計せっけいされているかなど、検査けんさを受うける必要ひつようがあります。

また「操縦そうじゅうライセンス制度せいど」では、実地じっち試験しけんと学科がっか試験しけんなどに合格ごうかくする必要ひつようがあり、試験しけんの申し込もうしこみは来月らいげつ5日にちからライセンスの種類しゅるいに応おうじて段階だんかい的てきに開始かいしされます。

この際さい、国くにに登録とうろくされたドローンスクールでの講習こうしゅうを修了しゅうりょうしていれば、実地じっち試験しけんは免除めんじょされます。

このほか、事故じこの際さいなどに所有しょゆう者しゃを特定とくていできないケースが相次あいついだことから、ことし6月つきからは所有しょゆう者しゃなどの登録とうろくを義務ぎむづける制度せいどが始はじまっていて、来月らいげつ5日にちからは、事故じこがあった際さいの国くにへの報告ほうこくも義務ぎむ化かされ、違反いはんした場合ばあいは罰則ばっそくが科かされるようになります。