現状では、消防などが現場に到着してから1人1機を操縦することが想定されていますが、今回の実験では、複数台のドローンがみずからルートを決めて先行して現場に向かい、隊員が到着前に状況を把握できるかを試しました。
また、AI技術によって、煙が出ているかや手を振る動作から救助を求めている人が何人いるか検出したり、機体に搭載されたレーザー光で測定する装置で、煙幕の中でも死角の少ない3次元の地図を作成したりしていました。
また岡山県吉備中央町では、今月、町や地元の猟友会が、赤外線カメラを搭載したドローンで上空からイノシシの居場所を把握し、効率的な駆除につなげられないか訓練を行いました。
また、仙台市では先月から津波警報などが出た際に、風速や雨量を計測して可能と判断すればドローンが自動で離陸し、海岸で避難を呼びかける新たなシステムを運用しています。
ドローンの飛行は、現在の「レベル3」までは機体を目視できる範囲か、山沿いや河川の上空など人がいない場所を飛行する場合に限定されていますが、「レベル4」からは人がいる上空で、目視できない範囲を飛行できるようになります。 国は「レベル4」飛行が実現するのは早くても年度末とみていますが、市街地での物流や警備など活用の大幅な拡大が期待されています。 一方、人の上空を飛ぶようになることから、より厳格に安全性を担保するため「機体認証制度」と「操縦ライセンス制度」が新たに設けられ、「レベル4」の場合、これらが飛行の条件として求められます。 このうち「機体認証制度」では、メーカーが機体を開発する際、故障した場合でも、落下したり想定していた飛行範囲を逸脱したりしないように設計されているかなど、検査を受ける必要があります。 また「操縦ライセンス制度」では、実地試験と学科試験などに合格する必要があり、試験の申し込みは来月5日からライセンスの種類に応じて段階的に開始されます。 この際、国に登録されたドローンスクールでの講習を修了していれば、実地試験は免除されます。 このほか、事故の際などに所有者を特定できないケースが相次いだことから、ことし6月からは所有者などの登録を義務づける制度が始まっていて、来月5日からは、事故があった際の国への報告も義務化され、違反した場合は罰則が科されるようになります。
そのうえで「ドローンはまだ始まって20年くらいの、まだまだ日進月歩の新しい技術なので、墜落や不具合のリスクがないわけではない。リスクを正しく評価して、それを上回る社会にとっての利益につながる現場で、徐々に私たちの生活に取り入れていくことが重要だと思います」と指摘していました。
【物流や農業など多様な活用が加速】
・物流の課題解決に
・高齢化進む分野で負担軽減も
・災害時の情報収集や避難呼びかけにも
・海外での活用は
【来月には「レベル4」の高度な飛行が可能に】
専門家「リスクを正しく評価し、徐々に生活に取り入れを」
ドローンの高度な活用を目指して開発を進めている東京大学や研究所などは、今週、福島県にあるドローンの実証拠点の市街地を模したスペースで、ビル火災が起きた想定で新たな実験を行いました。
消防本部をイメージした屋内の拠点には、現場のビル上空に到着した3機のドローンから全方位カメラの映像が送られ、VRゴーグルを着けた研究員が状況を確認していました。
参加した産業技術総合研究所の神村明哉研究チーム長は「今回の技術なら1人で多くの機体を操縦し、みんなに情報を共有できる上、到着後に探していた火元の位置や救助が必要な人をあらかじめ把握することが可能になります。消防が到着するまでの5分10分が重要だと聞いているので、非常に有用な技術だと考えています」と話していました。
無人航空機「ドローン」は、当初は軍事目的で開発が進められてきましたが、最近では物流や警備、インフラの点検など多様な目的で活用が検討され、高齢化や人手不足といった課題の解決にもつなげようという動きも加速しています。
長崎県五島市では、ことし5月から離島の医療機関にドローンで医薬品が運ばれているほか、9月からは、唯一の商店が年内で閉店するおよそ100人が暮らす島に、食料品や生活用品を届けるサービスが始まりました。
また、福島県桑折町では農業用水路の上空をドローンの空路にした配送サービスを実用化することを目指し、企業が実証実験が行う動きも出ています。
担い手の高齢化が進む分野では負担軽減につなげようという動きも出ていて、京都府のそばの産地ではドローンを使ってそばの種まきをする実証実験に取り組んでいて、種まきの時間は手作業に比べおよそ10分の1に短縮されるということです。
災害時の情報収集の手段としてもドローンの活用が始まっていて、総務省消防庁によりますと全国723の消防本部のおよそ6割が導入し、静岡県熱海市の土石流災害では捜索の際に活用されました。
一方、海外では、アフリカのインフラ整備が遅れている地域に輸血用の血液などを運ぶためにドローンが活用されているほか、IT大手、アマゾンはドローンを使った配達サービスをアメリカの一部の地域で年内に開始するとしています。
ドローンをめぐっては、来月5日に改正航空法が施行され、「レベル4」と呼ばれるより高度な飛行が可能になります。
ドローンに詳しい東京大学の土屋武司教授は「『レベル4』飛行が解禁ということになると、我々が生活している街の中にドローンが入ってきます。生活に溶け込み、空を見上げると日常的にドローンが飛んでいるような社会が、あと10年すれば実現するのではないかと考えています」と話しています。
5
4
3
2
1
“グーグルマップの不当なクチコミ投稿で権利侵害”医師ら提訴
地図アプリの中で利用者の数が日本で最も多いとされるグーグルマップに表示される「クチコミ」に、不当な内容が投稿されても削除してもらえず、利益が侵害されたなどとして、都内の医師など63の個人と団体がグーグルに対し、あわせて140万円あまりの損害賠償を求める訴えを起こしました。
Source: NHK
Apr 18, 2024 18:04
東大が発見 噴火による堆積物から建物 ローマ初代皇帝の別荘か
東京大学の研究グループは火山の噴火による堆積物に埋もれたイタリア南部の遺跡から、およそ2000年前のローマ時代の建物を発見したと発表しました。建物が使われていた年代や、個人用の浴場があったと考えられることなどから、研究グループはこの建物はローマ帝国の初代皇帝、アウグストゥスの別荘の可能性があるとしています。
Source: NHK
Apr 17, 2024 17:04
自公 政治資金規正法改正に向け協議開始 今国会で実現へ
政治資金規正法の改正に向けて自民・公明両党は16日から協議を始め、できるだけ早く与党としての案をまとめて、今の国会で法改正を実現したい考えです。これに対し、立憲民主党など野党側は、速やかに国会で議論を始めるよう引き続き求める方針です。
Source: NHK
Apr 17, 2024 06:04
核のごみ最終処分地めぐり佐賀県知事“新たな負担受け入れず”
いわゆる「核のごみ」の最終処分地の選定をめぐり、佐賀県玄海町の3つの団体が第1段階の「文献調査」への応募を求める請願書を町議会に提出したことについて、佐賀県の山口祥義知事は16日に、県内に原発が立地していることなどを踏まえ、「新たな負担を受け入れる考えはない」と述べました。
Source: NHK
Apr 16, 2024 13:04
SNS上のウソの投資話で60代女性 約1億2300万円の被害 栃木
SNS上のウソの投資話を信じた栃木県の60代の女性が、およそ1億2300万円をだまし取られる被害があり、警察は同様の詐欺事件が全国で相次いでいることから、注意を呼びかけています。
Source: NHK
Apr 15, 2024 21:04
ChatGPT開発 オープンAI 東京に新拠点設立 日本事業強化の方針
生成AIのChatGPTを開発したアメリカの企業、オープンAIが東京に新たな拠点を設立し、日本での事業を強化する方針を明らかにしました。
Source: NHK
Apr 15, 2024 17:04
冬の間 雪に閉ざされていた立山黒部アルペンルート 全線開通
冬の間、雪に閉ざされていた富山県と長野県を結ぶ北アルプスの山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」が15日に全線で開通し、初日から多くの観光客でにぎわいました。
Source: NHK
Apr 15, 2024 11:04
大相撲 元横綱 曙の曙太郎さんの通夜 約300人が参列
大相撲で外国出身力士として初めて横綱となり、今月亡くなった元曙の曙太郎さんの通夜が14日夜、東京都内で営まれました。
Source: NHK
Apr 14, 2024 21:04
バスケ Wリーグ 第2戦 デンソーが富士通に勝ち 五分に戻す
バスケットボール女子、Wリーグのプレーオフファイナル第2戦が行われ、初戦で敗れてあとのないデンソーが73対62で富士通に逆転勝ちして、対戦成績を五分に戻しました。第3戦は15日行われ、勝ったチームが、今シーズンのチャンピオンとなります。
Source: NHK
Apr 14, 2024 17:04
皐月賞 ジャスティンミラノが優勝 落馬で死去の藤岡騎手が調教
競馬のクラシックレース、「第84回皐月賞」が中山競馬場で行われ、2番人気のジャスティンミラノが優勝しました。
Source: NHK
Apr 14, 2024 17:04