班目まだらめさんは東京とうきょう都との出身しゅっしんで、東京とうきょう大学だいがく大学院だいがくいんを修了しゅうりょう後ご、現在げんざいの東芝とうしばの研究所けんきゅうじょに勤務きんむし、1975年ねんに東京とうきょう大学だいがくの講師こうしとなり、1990年ねんからは教授きょうじゅを務つとめました。

2010年ねん4月つきに東京とうきょう大学だいがくを退職たいしょくし、原子力げんしりょく安全あんぜん委員いいん会かいの委員いいん長ちょうに就任しゅうにんしました。

2011年ねん3月つき11日にちに福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつで事故じこが発生はっせいすると、専門せんもん的てきな見地けんちから政府せいふに助言じょげんする立場たちばとして事故じこ対応たいおうにあたりました。

事故じこ直後ちょくごから官邸かんていにつめて、情報じょうほうが少すくない中なか、当時とうじの菅かん直人なおと総理そうり大臣だいじんなどからの質問しつもんに答こたえるなどしていて、発生はっせい翌日よくじつの3月つき12日にちには、視察しさつのため菅かん氏しとともにヘリコプターで福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつに向むかいました。

ただ、ヘリコプターの中なかで爆発ばくはつの可能かのう性せいを問とわれた際さいには、格納かくのう容器ようきの中なかは爆発ばくはつしないと答こたえたものの、その日ひの午後ごごに1号機ごうきの建屋たきのやで水素すいそ爆発ばくはつが発生はっせいし、結果けっか的てきに不信ふしんを買かったとされていました。

これについて班目まだらめさんは、国会こっかいの事故じこ調査ちょうさ委員いいん会かいの聞き取ききとりに対にたいし、「爆発ばくはつのシーンを見みて、当然とうぜん、格納かくのう容器ようきから水素すいそが漏もれていて、爆発ばくはつを考かんがえなければいけなかったと瞬間しゅんかん的てきに思おもった」と話はなしていました。

そして2012年ねん9月つき、新あらたな原子力げんしりょくの安全あんぜん規制きせいを担になう原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいが発足ほっそくするのに伴ともなって、原子力げんしりょく安全あんぜん委員いいん会かいは34年ねんの歴史れきしに幕まくを下おろし、班目まだらめさんは最後さいごの委員いいん長ちょうとして退任たいにんしました。

最後さいごの会合かいごうで班目まだらめさんは、「なぜ事故じこが起おきたのか考かんがえ続つづけてきたが、安全あんぜん基準きじゅん、防災ぼうさい、どれをとってもあらかじめの備そなえが足たりず、痛恨つうこんの極きわみだった」と述のべていました。

遺族いぞくによりますと、班目まだらめさんは脳のう梗塞こうそくを患わずらって入退院にゅうたいいんを繰り返くりかえしていたということで、今月こんげつ22日にち、入院にゅういん中ちゅうの埼玉さいたま県内けんないの病院びょういんで亡なくなったということです。

74歳さいでした。