ウクライナのゼレンスキー大統領の呼びかけで首都キーウで26日開かれた国際会議には、およそ30の国や国際機関の代表がオンラインで参加したほか、ベルギーやポーランドなどの首脳が対面形式で出席しました。
そのうえでゼレンスキー大統領は「来年の春の終わりまでに穀物を積んだ少なくとも60隻の船をエチオピアやスーダンなどに送る予定だ。少なくとも世界の500万人を飢餓の危機から防ぐことができる」と述べ、国際社会と協力してアフリカなどへの農産物の輸出を進める考えを強調しました。 ウクライナで26日は、90年前、当時のソビエトが引き起こしたとされる「ホロドモール」と呼ばれる大飢きんの犠牲者を追悼する日にあたります。 ゼレンスキー大統領としては、この日に合わせて食料の安全保障に関する国際会議を開くことで、改めてロシアを非難するとともに食料問題の解決に主体的に取り組むウクライナの姿勢を強調するねらいもあるとみられます。
ウクライナの国営通信もウクライナ軍関係者の話として「ロシア軍が『戦争に勝利するには500万人を動員する必要がある』とする文書がロシア軍の内部に配られている」と伝えていて、近い将来、新たな動員の可能性があると警戒を強めています。 プーチン政権は、先月、計画していた30万人の動員が完了したと発表しましたが、その後も追加の動員をめぐる報道や臆測が出ています。 ロシア大統領府のペスコフ報道官は今月21日「新たな動員についてクレムリンで議論されていない」と述べるなど、繰り返し否定しています。
イランの軍事顧問は、ロシア兵に対しイラン製の自爆型の無人機の使い方をクリミアで指導していたとみられていて、ダニロフ書記は「彼らがテロリストと協力してわれわれの国の破壊に加担するなら、殺害しなければならない」としています。 ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍が深刻な兵器不足に陥っているとみられるなか、ロシア軍はミサイルだけでなくイラン製の無人機を攻撃に使っているとされています。 イラン政府も今月になってロシアへの無人機の供与を一転して認めています。 さらに今月、プーチン大統領の側近、パトルシェフ安全保障会議書記がイランを訪問してライシ大統領らと会談し、イラン製の弾道ミサイルをロシアに売却することについても協議した可能性が指摘され、両国の軍事面の接近にウクライナや欧米各国が警戒を続けています。
地元の国営通信社は急死したとしていますが、詳しい死因などは伝えていません。 マケイ氏は、1993年にベラルーシ外務省に入り、ルカシェンコ大統領の補佐官や大統領府長官を務めたあと、2012年から外相を務めていました。64歳でした。 ことし2月、ロシアによるウクライナ侵攻直後には、交渉に臨む両国の代表団をベラルーシに迎えたほか、9月の国連安全保障理事会の閣僚級会合では「交渉を始めるのは早ければ早いほどいい」と述べ両国がすみやかに交渉のテーブルにつくべきだとしていました。 ロシアの国営通信によりますと、マケイ氏は28日にロシアのラブロフ外相との会談を予定していたということです。 ベラルーシにあるロシア大使館はSNSに「強い衝撃を受けている。外相として両国の関係強化に大きく貢献した。深刻で取り返しのつかない損失だ」と投稿しました。
このうちベルギーのデクロー首相は26日、キーウでゼレンスキー大統領と会談し、共同記者会見のなかで「いまは、もっとも厳しい状況にあるウクライナの人々に私たちの支援を示す重要なときだ。この戦争を乗り切るために必要なことは何でもする」と述べました。 AFP通信は、ベルギーが3740万ユーロ、日本円にしておよそ54億円の財政支援を追加で行うことを約束したと伝えています。 また、ポーランドのモラウィエツキ首相とリトアニアのシモニテ首相も26日、ウクライナのシュミハリ首相と会談しました。 ウクライナのメディアは、この会談では、ウクライナの人たちが冬を乗り越えるために必要な発電機など、物資の供給を巡って協議されたと伝えています。
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ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる27日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ゼレンスキー大統領“ロシアが食料危機招いている”改めて非難