アメリカ国務省は配備する核兵器の数を制限するロシアとの条約の「新START」を巡る両国間の協議が急きょ、延期されたと明らかにしました。
アメリカとロシアは当初、去年10月以来となる「新START」に基づく二国間協議を29日にエジプトのカイロで行い、査察の再開などについて話し合う予定でした。
しかし、アメリカ国務省は28日、「ロシア側が一方的に協議を延期した」と声明で発表しました。
そのうえで「査察の再開が条約を維持するための最優先事項だ」としてできる限り早く協議を再開させる用意があると強調しました。
「新START」の協議は、ロシア側が8月、ウクライナ侵攻の制裁を理由に査察の受け入れを拒否し、停滞していましたが、今月上旬には双方が協議の再開を合意したと発表していました。