小惑星ベンヌを周回している米航空宇宙局(NASA)の探査機「オリシス・レックス」が米東部時間の20日午後(日本時間21日朝)、ロボットアームで小惑星「ベンヌ」の地表に接触し、サンプルを採取しました。
NASAのチームは探査機からのデータに基づき、作業が無事に完了したと発表しました。
ベンヌは岩石が集積してできたコマのような形の小惑星。22世紀には地球に接近し、2700分の1の確率で衝突する恐れがあるとされます。
探査機は2016年9月に打ち上げられ、18年12月にベンヌの周回軌道に入りました。軌道からの観測データを基に、「ナイチンゲール」と呼ばれる採取地点が選定されました。
ベンヌの上空約760メートルの軌道から4時間かけて降下し、窒素ガスを噴射して巻き上げた地表の物質を、長さ3メートルほどのロボットアームに取り付けたフィルターで採取します。