北朝鮮きたちょうせんは、先月せんげつ25日にちから今月こんげつ16日にちにかけての３さん週間しゅうかん余あまりの間まに６ろく回かいにわたって飛ひしょう体たいを発射はっしゃしましたが、今月こんげつ20日にちに米べい韓かん合同ごうどう軍事ぐんじ演習えんしゅうが終おわったあと発射はっしゃしたのも今回こんかいが初はじめてです。

アメリカのトランプ大統領だいとうりょうは、北朝鮮きたちょうせんのキム・ジョンウン（金きむ正ただし恩おん）朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう委員いいん長ちょうが、今月こんげつ20日にちまでの米べい韓かん合同ごうどう軍事ぐんじ演習えんしゅうが終おわれば発射はっしゃをやめ、非核ひかく化かに向むけた協議きょうぎに応おうじる考かんがえを示しめしたと明あきらかにしていました。

しかし、北朝鮮きたちょうせんは23日にち、リ・ヨンホ外相がいしょうが異例いれいの談話だんわを発表はっぴょうしてポンペイオ国務こくむ長官ちょうかんを非難ひなんするなど、強硬きょうこうな姿勢しせいも見みせていたことから出方でかたが注目ちゅうもくされていました。

北朝鮮きたちょうせんとしては、みずからの軍事ぐんじ力りょくを見みせつけることでアメリカをけん制けんせいし、今後こんごの非核ひかく化かに向むけた協議きょうぎをできるだけ有利ゆうりな形かたちで、進すすめたいという思惑おもわくもありそうです。

３さん週間しゅうかん余あまりの間まに６ろく回かい発射はっしゃ

北朝鮮きたちょうせんは、先月せんげつ25日にちから今月こんげつ16日にちにかけての３さん週間しゅうかん余あまりの間まに６ろく回かいにわたって飛ひしょう体たいを発射はっしゃしています。

先月せんげつ25日にちと31日にちには、いずれも東部とうぶのウォンサン（元山もとやま）付近ふきんから日本海にほんかいに向むけて飛ひしょう体たい２に発はつを発射はっしゃしていて、韓国かんこく軍ぐんはいずれも短距離たんきょり弾道だんどうミサイルだったと発表はっぴょうしました。

今月こんげつに入はいっても２に日にちに、東部とうぶのハムギョン（咸鏡きょう）南道みなみどうヨンフン（永興りょうご）付近ふきんから、６ろく日にちに、南西なんせい部ぶのファンヘ（黄海こうかい）南道みなみどうから、10日にちには、再ふたたび東部とうぶハムギョン南道みなみどうのハムン（咸興きょう）付近ふきんから、短距離たんきょり弾道だんどうミサイルとみられる飛ひしょう体たいをいずれも２に発はつ発射はっしゃしました。

そして、今月こんげつ16日にちには、南北なんぼくの軍事ぐんじ境界きょうかい線せんに近ちかい東部とうぶカンウォン（江原えばら）道みちのトンチョン（通かよい川がわ）付近ふきんから日本海にほんかいに向むけて短距離たんきょり弾道だんどうミサイルとみられる飛ひしょう体たいを発射はっしゃしました。毎回まいかい、発射はっしゃ場所ばしょが変かわっていることから、北朝鮮きたちょうせんとしてはどこからでも攻撃こうげきできる能力のうりょくを誇示こじしたものとみられています。

また、これまで、すべての発射はっしゃに、キム・ジョンウン（金きむ正ただし恩おん）朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう委員いいん長ちょうが立ち会たちあっていて、北朝鮮きたちょうせんの国営こくえいメディアがその様子ようすを翌日よくじつに伝つたえています。

一連いちれんの発射はっしゃについて、北朝鮮きたちょうせんの国営こくえいメディアは、新あらたな兵器へいきの発射はっしゃ実験じっけんだとしたうえで、今月こんげつ20日にちまで行おこなわれたアメリカと韓国かんこくの合同ごうどう軍事ぐんじ演習えんしゅうに警告けいこくを送おくる機会きかいになるだろうと伝つたえていました。

韓国かんこく軍ぐん「北朝鮮きたちょうせんが飛ひしょう体たいを２に回かい発射はっしゃ」

韓国かんこく軍ぐんの合同ごうどう参謀さんぼう本部ほんぶは、北朝鮮きたちょうせんが24日にち朝あさ、東部とうぶのハムギョン（咸鏡きょう）南道みなみどうソンドク（宣せん徳とく）付近ふきんから日本海にほんかいに向むけて飛ひしょう体たいを２に回かい発射はっしゃしたと発表はっぴょうしました。

また、在ざい韓かんアメリカ軍ぐん司令しれい部ぶは日本にっぽん時間じかんの午前ごぜん８はち時じすぎ、声明せいめいを発表はっぴょうし、「北朝鮮きたちょうせんが日本にっぽん海うみに向むけてミサイルを発射はっしゃしたことは把握はあくしている」としたうえで、韓国かんこくと日本にっぽんと緊密きんみつに連携れんけいして状況じょうきょうを注視ちゅうししているとコメントしました。

米べい韓かん両りょう軍ぐんで飛行ひこう距離きょりや高度こうどなど、詳くわしい分析ぶんせきを進すすめています。

一連いちれんの短距離たんきょりミサイルとは異ことなる軌道きどうの可能かのう性せい

防衛ぼうえい省しょう幹部かんぶによりますと、北朝鮮きたちょうせんが24日にち午前ごぜん７なな時じ前まえ、朝鮮ちょうせん半島はんとう東部とうぶから日本海にほんかいに向むかって、複数ふくすうの弾道だんどうミサイルを発射はっしゃしたと見みられるということです。また、ことし５月ごがつから繰り返くりかえされている、一連いちれんの短距離たんきょり弾道だんどうミサイルとは異ことなる軌道きどうで発射はっしゃされた可能かのう性せいがあるということで、防衛ぼうえい省しょうで分析ぶんせきを急いそいでいます。

また、防衛ぼうえい省しょう関係かんけい者しゃによりますと、北朝鮮きたちょうせんが発射はっしゃした弾道だんどうミサイルは、日本にっぽんの領域りょういきや、ＥＥＺ＝排他はいた的てき経済けいざい水域すいいきには落下らっかしていないということです。

北朝鮮きたちょうせんが弾道だんどうミサイルを発射はっしゃしたとみられることを受うけて岩屋いわや防衛ぼうえい大臣だいじんは、24日にち午前ごぜん８はち時じすぎ、防衛ぼうえい省しょうに入はいりました。岩屋いわや大臣だいじんは、記者きしゃ団だんの問といかけに対にたいし、「これから幹部かんぶ会議かいぎを開ひらき、分析ぶんせきする。あとで話はなしをする」と述のべました。

防衛ぼうえい省しょうでは、岩屋いわや大臣だいじんら幹部かんぶが会議かいぎを開ひらいていて、情報じょうほうの収集しゅうしゅうと分析ぶんせきを進すすめるとともに、今後こんごの対応たいおうを協議きょうぎしています。