アイルランドのロックバンドU2のボノが、このほど米ラスベガスで行ったコンサートで、ロシアの刑務所で死亡した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の追悼を呼びかけた。
観客の動画によると、ボノは17日、間もなく2年となるロシアのウクライナ侵攻について観客に語りかけ、衝突が続く中で何百万もの人が影響を受けていると指摘した。
「そうした人々にとって、自由は単なる歌詞ではない。そうした人たちにとって、自由は世界一大切な言葉だ。それほど大切だからこそ、ウクライナ人はそのために戦って死んでいる。それほど大切だからこそ、アレクセイ・ナワリヌイは進んで自分の身をささげた」。ボノはそう訴えている。
ナリヌイ氏は16日にロシアの刑務局が死亡を発表した。47歳だった。
「きっとプーチンは彼の名を決して口にしないだろう。だから今夜は、ここにいる自由な人々、自由を信じる人々が、彼の名を口にしなければならないと感じた」と語ったボノが、ナワリヌイ氏の名を繰り返し叫び始めると、観客も加わった。
続いてU2はクラウデッド・ハウスの曲「ドント・ドリーム・イッツ・オーヴァー(「何も終わっていない」の意味)を演奏した。
U2はウクライナの人々を積極的に支援してきた。募金集めに加え、ボノとU2のギタリストのジ・エッジは2022年5月、ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領に招かれて、首都キーウ市内の地下鉄駅で公演を行った。