中国ちゅうごくの国産旅客機こくさんりょかくき「Ｃ９１９」が１８日にち、シンガポール航空こうくうショーに登場とうじょうし、海外かいがいデビューを果はたした。同機どうきはいずれ、欧米おうべいのボーイングやエアバスと競合きょうごうする可能性かのうせいもある。

国営こくえいの中国商用飛機ちゅうごくしょうようひき（ＣＯＭＡＣ）が製造せいぞうしたＣ９１９は、外国がいこくメーカーへの依存度いぞんどを減へらす目的もくてきで中国政府ちゅうごくせいふが掲さげる「メイド・イン・チャイナ」戦略せんりゃくの象徴しょうちょうでもあり、中国ちゅうごくは同機どうきを初はつの国産大型旅客機こくさんおおがたりょかくきと位置付いちづけている。

通路つうろは１本ぽん、定員ていいんは２００人にんに満みたない。昨年さくねん５月がつからは商用便しょうようびんの運航うんこうが始はじまった。旅客便りょかくびんの運航うんこうが承認しょうにんされているのは、中国東方航空ちゅうごくとうほうこうくうが運航うんこうする中国本土ちゅうごくほんどの国内便こくないびんのみ。

航空こうくうショーの主催者しゅさいしゃに名なを連つらねるシンガポール経済開発庁けいざいかいはつちょうのシンディ・コー副総裁ふくそうさいは１８日にち、「今回初こんかいはじめて中国ちゅうごくからの出展しゅってんを迎むかえる」と記者団きしゃだんにコメントした。

中国ちゅうごくはいずれ、ボーイングやエアバスに対抗たいこうしたい意欲いよくを隠かこさない。

航空業界こうくうぎょうかいに詳くわしいエンダウ・アナリティクスの創設者そうせつしゃシュコア・ユソフ氏しは、世界中せかいじゅうの企業経営者きぎょうけいえいしゃや政府高官せいふこうかんが集あつまるシンガポール航空こうくうショーで、Ｃ９１９は最もっとも注目ちゅうもくを浴あびるだろうと指摘してきした。

同機どうきは昨年さくねん１２月がつ、香港ほんこんのビクトリア港上空こうじょうくうで、本土以外ほんどいがいでは初はつのデモ飛行ひこうを行おこなっていた。

ただ、米中間べいちゅうかんで政治的緊張せいじてききんちょうが高たかまっていることから中国商用飛機ちゅうごくしょうようひきが欧米おうべいに進出しんしゅつするのは難むずかしそうだとユソフ氏しは予想よそう。米国べいこくや欧州おうしゅうの航空規制当局こうくうきせいとうきょくがＣ９１９を承認しょうにんしていないことも不利ふりになると指摘してきした。

一方いっぽうで、Ｃ９１９の５～６時間じかんという飛行時間ひこうじかんは地域航空ちいきこうくうには最適さいてきだとユソフ氏しは述のべ、中国ちゅうごくと友好関係ゆうこうかんけいにある東南とうなんアジアやアフリカ、中央ちゅうおうアジアなどの諸国しょこくにアピールできる可能性かのうせいもあると解説かいせつしている。