移民が増加しているニューヨークで、家具店を違法に改装し地下室などで70人以上の移民を生活させていたとして市当局はこの店舗を閉鎖しました。
ニューヨーク市当局は、「家具店の庭に多数のバッテリーが放置されている」との苦情を受け店舗を捜索したところ、地下の狭いスペースなどで40人以上の移民を発見しました。
部屋は違法に改装され、ベッド13台と2段ベッド14台が詰め込まれていて、74人の移民が交代で寝泊まりしていたということです。
市当局は、「深刻な過密状態で火災の際に危険」として移民全員の立ち退きを命じ、店舗を閉鎖しました。
移民のほとんどがアフリカのセネガル出身で、自らもセネガルからの移民だった家具店のオーナーは、「ニューヨーク市から安定的に住居を与えられない移民を助けたかった」と話しています。
ニューヨークの移民向け施設は30日間の期限があるため、移民が行き場をなくすケースが出てきています。
移民問題は11月の大統領選でも重要な争点となっていて、移民に寛容とされる民主党の地盤、ニューヨーク市のアダムス市長は増加する移民に対して厳しい態度を示し始めています。