台湾の
離島、
金門島周辺の
海域で
台湾当局の
取締り中に
中国漁船が
転覆し2
人が
死亡した
事故をめぐり、
中国と
台湾の
間で
緊張が
高まっています。こうした
中、
金門島の
漁業組合の
理事長がNHKの
インタビューに
応じ「
平和的に
解決し、
通常どおり
操業できることを
望んでいる」と
事態の
早期の
収束を
訴えました。
台湾では先月14日、離島、金門島周辺の海域で台湾当局の取締り中に中国の漁船が転覆し、2人が死亡しました。
この事故をめぐり、中国当局はこの海域のパトロールを強化すると表明しています。
こうした中、今月1日、漁業組合の理事長で自身も漁業を営む陳水義さんが自宅でNHKのインタビューに応じました。
この中で陳さんは「海に出ると最前線になるので漁民の警戒心は比較的高い。もし、海警局の船や中国の漁船が集まっているのを見かけたら、漁業組合や海巡署に電話してもらうことにしている」と述べ、安全に注意し、漁を続けている事を明らかにしました。
また、一部の漁業関係者は港から離れた海域で漁ができなくなっているということで、陳さんは「中国の海警局の船がパトロールしているとずっと報道されていることは、漁民の気持ちに一定の影響を与えている。この期間の漁民の収入も減っている」と述べました。
そして、今後については、「双方が事態を早く解決し、その時期を示してくれれば漁民は安心できる。平和的に解決し、私たちの地域の漁民が通常どおり操業できるようになることを望んでいる」と事態の早期の収束を訴えました。
金門島の漁業組合は、「両岸関係は敏感な時期にある」として安全に注意して操業するようSNSで呼びかけています。
金門島の漁業関係者「早く収まってほしい」
中国当局が台湾の離島、金門島周辺の海域でパトロールを強化したとする中、地元の漁業関係者からは、事態の収束を望む声が聞かれました。
金門島で10代のころからおよそ60年間にわたって漁業をしてきたという70代の男性は「みんな心配はしていて、漁業組合の理事長からも気をつけるように言われている。早く収まってほしい」と話していました。
その一方で漁への影響については「近海で操業する私たちの漁船への影響はない」と話していました。